連載:理事会役員超入門

ゴミ捨て場所の利用ルールやよくある「困った」への対処法を解説!

2020.10.05
ゴミ捨て場所の利用ルールやよくある「困った」への対処法を解説!

複数人の住民が使用するマンションのゴミ置き場では、ほかの人に迷惑をかけないように事前にルールを知っておくことが大切です。

この記事では、ゴミ捨て場所の使い方に関する注意点はもちろん、タイプごとのメリット・デメリット、また起こりうる困りごとについて整理してみました。

そもそもゴミ捨て場所にはどんなタイプがあるの?

マンションで利用するゴミ置き場は主に「密閉型」「開放型」「路上型」の3タイプに分かれます。

それぞれの特徴について、見ていきましょう。

【種類1】密閉型

【種類3】路上型

「密閉型」はその名の通りフタやドアが付いており、開閉できる巨大なゴミ箱のような形状です。ネコやカラスなどに侵入されることもないため、ゴミが荒らされる心配はないでしょう。

また臭い漏れを防ぐこともできるため、特に生ものが腐りやすい夏場は助かる場面があるでしょう。

ただ内部の掃除が面倒だったり、収納できるゴミの量に限りがあったり、デメリットもあります。

【種類2】開放型

開放型

「開放型」はゴミを捨てる位置がわかるようにブロック塀などで囲われており、屋根がある場合とない場合があります。マンションの敷地内でも、駐車スペースや解放スペースに設置されているタイプをよく見かけるかもしれません。

塀で囲ってあるため強風でゴミが飛んでいくことは少ないですが、密閉型と異なりカラスなどにゴミを荒らされる可能性があるでしょう。

【種類3】路上型

路上型

ゴミの収集日限定で、ゴミを置くことができる「路上型」のタイプもあります。基本的に、屋根は付いていません。またカラス除けネットが用意されているケースが多く、スペースにゆとりがあるため、比較的大量のゴミを一度に出すことができるでしょう。

しかし、想像の通り風に飛ばされたり動物に荒らされたりする可能性が高いため、ゴミが散らかりやすいといえます。

なおゴミの回収時間に間に合わない場合は、次の回収日までゴミが路上に放置されてしまい、衛生面での問題につながってしまうことも少なくありません。

ゴミ捨て場を利用するときの注意点とは?

次に、ゴミ捨て場を使うときにどういった点に注意すれば良いのか、以降で紹介していきます。

【注意点1】ゴミ出しのルールは管理規約に従う

お住まいのマンションが密閉型のゴミ捨て場を設置している場合、ゴミ出しは24時間OKというケースもあります。一方で管理規約などで、密閉型であってもゴミを出すタイミングを制限しているケースもあるでしょう。

このように自治体が定めるルール以前に、各マンションの管理規約などで別途ゴミ出しのルールを定めている可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。

【注意点2】ゴミの分類は各自治体のルールを守る

市区町村をまたいだ引っ越しの経験がある方はご存知かもしれませんが、ゴミの分類を細かく設定していたり有料のゴミ袋でしか回収を受け付けなかったりするなど、各自治体によってゴミ出しのルールは異なります。

自治体のルールに沿って分別ができていないと、回収してもらえずに放置されてしまった結果、ほかの住人に迷惑をかける可能性もあるでしょう。

そのため、先で紹介した管理規約はもちろん、各自治体のゴミ出しルールにも則りゴミを出す必要があります。

【注意点3】粗大ゴミは事前に申し込みを行う

家具や家電を買い替えたり、引っ越しをしたりなどで粗大ゴミが出た場合、通常のゴミ収集では引き取ってもらえません。

粗大ゴミの収集にあたっては電話やインターネットで各自治体に連絡を行い、そのうえで収集日を予約しましょう。

そして予約した収集日の前日に、有料の粗大ゴミシールを貼った大型ゴミを指定の場所に置いておくのが一般的です。いずれは回収してくれると思って、ゴミ捨て場に放置するのは不法投棄に該当するため、必ず事前に申し込みをしましょう。

【注意点4】個人情報の漏洩リスクがあるゴミは出し方を工夫する

捨てたはずのゴミのなかから個人情報が抜き出されてトラブルに発展する可能性も、ゼロとは言い切れません。何気なく捨てた郵便物や宅配便の宛名から、名前や何階に住んでいるのか、特定されてしまう可能性もあるでしょう。

対策としては個人情報はマジックで塗りつぶしたり、シュレッダーにかけたりするといった方法があげられます。それが面倒な方は、収集時間帯の直前にゴミを出したり、ほかのゴミで個人情報が記載してあるゴミを包んだりするなど、対策を行いましょう。

【注意点5】なるべく臭いが漏れない工夫を

ゴミ置き場で多少の臭いが発生するのは仕方ありませんが、あまりにもひどい場合はほかの住人からのクレームにつながってしまう可能性もあります。何より、臭いのひどいゴミ捨て場は使用したくないですよね。

特に臭いの原因となりやすい生ゴミは古紙を利用して水分を吸収させたり、袋を二重にしたりなどの対策を行いましょう。

また、臭い漏れを防ぐためにも、袋がパンパンになってしまうほどにゴミを詰めることは避け、多少の余裕を設けて捨てるのが理想です。

【注意点6】段ボールは資源ゴミとして出す

ダンボールは、資源ごみとして取り扱う自治体がほとんどとなっています。そのため、資源ごみの収集日にあわせてきちんと折りたたみ、紐で絞るなどの状態でダンボールは出しましょう。

こんな「困った!」が発生したら管理会社に相談しよう!

住民全員が使うマンションのゴミ捨て場では、ときに問題が発生してしまう可能性もあります。以降で紹介するような困りごとが起きた場合は、まず管理会社に相談してみましょう。

【困りごと1】ひどい臭いがする

遠くからでもわかるほどマンションのゴミ置き場から臭いが発生する場合は、住民だけでなく近隣にも迷惑がかかる可能性があるため、早急に管理会社に相談しましょう。

動きが遅い場合、理事会などとも連携し、住民主導で専門の清掃会社などを手配する方法もあります。

【困りごと2】カラスに荒らされてゴミが散らかっている

特に開放型や路上型のゴミ捨て場の場合、カラスやネズミなどに荒らされて食べ残しなどが周辺に散らばってしまうこともあります。

カラス除けグッズなどを使用して対策をする、もしくは、あまりに頻発する場合は密閉型のゴミ捨て場を設置するといいでしょう。

【困りごと3】未回収のゴミが残っている

自治体のルールに沿って分別がなされていないゴミ袋は、特定の注意喚起シールが貼られ、回収されずに残されているケースもあります。

管理会社にまずは相談し、注意喚起のポスターを貼るか、住民が特定できる場合はその方に引き取ってもらうなどの対応を検討しましょう。

ゴミ捨ては管理規約や各自治体のルールに従う

以上、ゴミ捨て場の種類や使い方に関する注意点を紹介しました。もし、カラスやネコにゴミを荒らされる事態が頻発している場合は、密閉型のゴミ捨て場の設置を検討したいところ。

なお、ゴミ捨て場は特に複数の人が使う場所ですので、周りに迷惑をかけないためにも管理規約や各自治体のルールに沿った利用を心がけましょう。

イラスト:大野文彰

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