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宅配ボックスの設置で補助金はもらえる? 街中の宅配ロッカー利用法も紹介

2020.07.02
宅配ボックスの設置で補助金はもらえる? 街中の宅配ロッカー利用法も紹介

再配達の手間いらずで、いつでも荷物を受け取れる宅配ボックス。「うちにはない」という管理組合のなかには、設置を検討している方もいるでしょう。

とはいえ、マンションの規模によって異なりますが、設置には数十万円以上の費用がかかります。そのため、少しでも費用を抑えるために利用できる補助金を探している方もいるのではないでしょうか。

この記事では、補助金の有無はもちろん、宅配ボックスを設置しなくても活用できる街中の宅配ロッカーなどもあわせて紹介していきます。

宅配ボックスのニーズ増! 支援策も複数あり

政府は2017年4月に宅配ボックスの設置費用の半額を補助する制度を新設しました。現在では「公営住宅等整備事業」や「改良住宅等改善事業」など、宅配ボックス設置に関するいくつかの支援策が講じられています。

ただし、マンションのエントランスや玄関は住民全体の資産である「共有部分」のため、個人で自由に宅配ボックスを設置することはできません。

また、分譲マンションでは、補助金の対象となるケースが限られているため、要件をよく確認しておく必要があるでしょう。

なお、申請後に審査を通過した場合に受けとれるお金を「補助金」というのに対し、受給要件を満たしていれば受けとれるお金を「助成金」といいます。

官公庁や自治体のウェブサイトでは「補助金等」「支援策等」と表記されているケースもあるため、この記事では便宜的に「補助金」と表記します。

分譲マンションでも使える? 「こどもエコすまい支援事業」の補助金

2022年に実施された「こどもみらい住宅支援事業」に変わり、2023年3月から「こどもエコすまい支援事業」が始まりました。

宅配ボックスに限った補助金ではなく、要件を満たせば既存のマンションであっても一定のリフォーム工事に補助金が支給されます。

対象となる人
・「こどもエコすまい支援事業者」と工事請負契約等を締結する人
・リフォームする住宅の所有者等である(分譲マンションの場合は管理組合・管理組合法人)

宅配ボックスの設置は「子育て対応改修」にあたり、合計5万円以上で補助対象となります。補助額は、設置するボックス数(計算に含められるのは20まで)×1万1000円です。

申請期限は2023年12月31日までで、予算上限に達し次第終了となりますので、利用を検討する場合は早めに確認しておきましょう。

補助金新設の背景には再配達の増加がある

どうして政府は補助金を出してまで、宅配ボックスを置くに至ったのでしょうか。その背景にはネット通販の普及による「再配達の増加」という全国的な問題がありました。

国土交通省によれば、年間9万人の労働力が再配達に費やされているといいます。配達員の負担が増えるだけでなく、配達件数の増加により人員不足が深刻化しました。

また、普通車よりも二酸化炭素排出量の多いトラックの稼働数が増えることで、環境への悪影響も懸念されています。

こういった社会的な損失や環境問題に配慮するために、宅配ボックスの設置によって再配達を軽減する狙いがあるようです。

配達による損失を補うだけでなく、コロナ禍を経て、非接触で荷物が受け取れる点も宅配ボックスの普及を後押ししています。

しかし、国土交通省が行った調査によると、2019年の再配達率は前年と比べて1%増加の16%と、改善されていないのが現状。政府による取り組みだけでなく、1人ひとりが街中の宅配ロッカーを利用するなどの取り組みが鍵を握りそうです。

街中の宅配ボックスにはどんな種類があるの?

前述した通り、マンションでは宅配ボックスの設置で補助金を利用するのは難しいため「やっぱり共用部に新たに設置するのはやめておこう」と考える方もいらっしゃるでしょう。

共用部に設置できないとなると、各個人で宅配ボックスを用意するか、もしくは街中の宅配ロッカーを使って受け取るなどの方法が考えられます。

では街中で利用できる宅配ロッカーには、どんな種類があるのか。以降で紹介していきたいと思います。

【1】PUDOステーション

PUDO

Packcity Japanが運営する「PUDOステーション」は全国4000箇所に設置され、24時間いつでも荷物を受け取ることが可能です。

ヤマト運輸や佐川急便などと連携しており、商品購入時に受け取り先住所として希望する場所付近のPUDOステーションを選択するだけ。荷物が到着すると、受け取り用のパスワードなどがメールで届きます。

そして指定したPUDOステーションへ行き、事前に届いたパスワードを入力。タッチパネルに指で署名を行うと、扉が開いて荷物を受け取ることができます。

【2】はこぽす

はこぽす

「はこぽす」は、日本郵便が開始したロッカー受け取りサービス。基本的には24時間受け取り可能ですが、場所によっては稼働時間が限られているため、事前に公式HPの設置場所一覧から営業時間を確認しておきましょう。

なお2020年6月現在は、首都圏の4箇所のみですが、「はこぽす」で荷物を発送する実験も行っています。今後は宅配ロッカーによる受け取りだけでなく、発送も普及する可能性があるかもしれませんね。

【3】Amazon Hub

Amazon hub

Amazonが提供する宅配ボックス「Amazon Hub」は、2020年5月現在、東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・静岡・岐阜・大阪・京都で利用可能です。

24時間受け取り可能であることはもちろん、「お急ぎ便」にも対応しているため荷物を注文したその日に受け取ることもできます。

いつも通りAmazonで注文し、お届け先住所をお近くのAmazon Hubに設定するだけ。商品が到着すると送られてくる「認証キー(受取用バーコード)」を使って、荷物を取り出しましょう。

【4】楽天BOX受取サービス

楽天BOX受取サービス

「楽天BOX受取サービス」は楽天市場での注文限定ですが、「配送方法を選択」で「ロッカー受取」を選ぶと利用可能なサービス。

24時間受け取り可能ですが、東京・埼玉・千葉・神奈川・愛知・大阪・兵庫・福岡といった一部地域での利用に限り、これまで紹介した宅配ロッカーのなかで設置台数は最も少ないといえます。

利用できる補助金を調べてみよう!

マンションの場合、個人単位で自由に設置するのは難しいでしょう。建物全体で導入するとしても、補助金の対象になるケースは限られています。

2023年3月から始まった「こどもエコすまいる支援事業」など、利用できる制度もあるため、まずは調べてみるといいかもしれません。

「補助金を利用できないなら、宅配ボックスの設置は難しい……」という場合は、街中にある宅配ロッカーの利用を検討してみましょう。

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