建物管理とは?業務内容や賃貸管理との違いを解説!
管理会社・仲介会社・不動産会社の違いは?それぞれの業務内容を紹介
マンション管理のための業務は、居住者への対応から法定点検の実施まで多岐にわたります。さらに、自身の所有する物件を貸す場合は、業務内容に入居者の募集や契約手続きも行わなければなりません。
そこで今回は、マンション関連業務の委託先として代表的な「管理会社」と「仲介会社」について紹介していきます。それぞれの業務内容の違いを確認し、ニーズに合った委託先を選べるようになりましょう。
仲介会社と管理会社は業務内容が異なる
仲介会社は入居者募集が中心
仲介会社とは、部屋を探している人とオーナーの間に立って、部屋の賃貸借契約を媒介する会社です。成功報酬制のため、契約が成立すると借主、貸主それぞれから仲介手数料を受け取ります。
仲介会社は、入居者の募集から契約までの手続きを行います。
たとえば、集客のために賃貸サイトや広告などに物件情報を載せるなどの広告業務は、仲介会社の代表的な業務内容です。ほかにも、入居希望者の連絡を受け付けたり、内見の案内を行ったりもします。さらに、入居条件の説明や、契約書類の手配などの契約に関連する業務も対応範囲です。
なお、入居条件などの重要事項説明は、後述する管理会社も行う場合があります。
一方で、仲介会社は入居後のトラブル対応や建物の維持・管理業務には一切関わらないのが一般的。仲介会社との契約では、マンションの維持・管理を外部に委託したい場合は、別の業者に依頼しなければなりません。
管理会社は建物や入居者の管理が中心
一方、管理会社は、管理組合やオーナーから委託を受けてマンションの運営や管理を行う会社です。業務内容は大きく分けて4つあります。
1つ目の事務管理業務は、主に管理費の集金代行や出納管理などのお金に関する業務です。会計状況は管理組合の理事会や総会で報告されます。
2つ目の管理員業務は、エントランスでの訪問者の受付や備品の管理など、マンションの管理事務全般に関する業務です。また、居住者トラブルへの対応や、貼り紙などによる全体への注意喚起なども管理員業務に含まれます。なお、管理員の勤務時間は、マンションによって異なります。
3つ目の清掃業務は、エントランスやゴミ置き場など、マンションの共用部の清掃に関する業務です。日常的な清掃の実施から、業者を用いた定期清掃の手配までを管理してもらいます。
4つ目の建物・設備管理業務は、マンション全体の保守に関する業務です。エレベーターや給水設備など、法律で点検が定められている設備の保守・点検を行います。
建物管理については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
対応範囲は契約ごとに異なるため、自身のマンションの管理業務委託契約書を確認しましょう。
管理会社と混同されがちな会社は他にもある
【その1】仲介管理会社
仲介管理会社は、前述した仲介会社と管理会社両方の業務を担う会社です。入居者の募集や契約などの仲介業務に加え、入居後のトラブル対応や建物の管理もすべて行います。マンションに関連する多くの業務をワンストップで行ってもらえる点がメリットです。
仲介管理会社によっては、仲介物件を確保するために管理業務を無償で行ってくれます。コストを削減できる点はメリットですが、賃貸オーナーの立場ならではの注意点もあります。
一般的に、入居者を募集する際は複数の仲介会社に物件情報を提供します。しかし、他社の仲介を受け付けてもらえないと、1社でしか募集ができず、広告の機会が減って入居者を獲得できないリスクが高まってしまうのです。
仲介管理会社に業務委託を検討する場合は、管理費の予算やサービス内容だけではなく、他社からの紹介による入居者の受付も行うかを確認しておきましょう。
【その2】不動産会社
不動産会社という名称は、不動産の分譲や賃貸、仲介などの不動産取引に関わる会社全般を指します。
管理会社や仲介会社だけではなく、土地開発業者や不動産コンサルタントなども不動産会社のひとつです。
不動産会社は土地や建物を取り扱う会社の総称のため、取り扱う物件や業務内容はそれぞれ異なります。業務委託先を検討している場合は、不動産会社全般からではなく、管理会社や仲介会社などそれぞれの分野から探すようにしましょう。
目的に応じてマンション関連業務を委託しよう
仲介会社は入居者募集や契約、管理会社は建物の維持管理や入居者の対応と、同じ不動産会社でも業務内容は大きく異なります。
建物の管理を行う管理会社はもちろん、賃貸オーナーとして住戸を貸し出す際には仲介会社の存在は必要不可欠といえます。
マンションの運営状況や状況に合わせて、業務委託先を検討していきたいですね。