理事・管理

修繕積立金を値上げするタイミングは? 回避する方法はある?

2021.03.29
修繕積立金を値上げするタイミングは? 回避する方法はある?

修繕積立金の値上げはいつが良いのか、迷う管理組合もあるかもしれません。

では、どんなタイミングで値上げを行うと良いのか。値上げを回避する方法もあわせて紹介していきます。

修繕積立金は常に一定というわけではない

マンションの長期修繕計画をもとに算出される、修繕積立金。まず前提として、マンションを購入したときからずっと同じ金額というわけではなく、値上げされる可能性があることを知っておきましょう。

2018年度のマンション総合調査を見ると、築年数が長くなるにつれて修繕積立金の額が上昇していく傾向にあります。また、大規模修繕の見積もり金額が予想よりも高い場合、修繕積立金が見直されることもあるようです。

修繕積立金を値上げする主なタイミング

修繕積立金を値上げするにしても、住民の反対や支払いの拒否といったトラブルにつながることもあります。そのため、理解を得やすいタイミングで値上げしたいところ。ここでは、主なタイミングを5つ紹介します。

【タイミング1】大規模修繕が終わった後

大規模修繕

大規模修繕後、実際にかかった費用をもとに修繕積立金を見直せば、住民も納得しやすいでしょう。とくに予想以上に費用がかかってしまった場合、値上げを検討したほうが良いといえます。

築年数が長くなるほど建物劣化は激しくなっていくので、2回目以降の修繕費用のほうが高額になる可能性も。そのため、今回かかった修繕費用と比べて、より余裕を持った資金計画が必要となるでしょう。

【タイミング2】修繕費用が高騰した!

材料や人件費などが高騰すれば、必然的に修繕費用も高額になる可能性があります。また、増税や公共事業の需要増加など、社会や業界の変化で、想定以上に修繕費用が跳ね上がってしまうかもしれません。

このように、世の中の動きに合わせて修繕積立金の値上げを行えば、住人も納得してくれるでしょう。

【タイミング3】予定外の追加工事が必要になった!

築年数の経過にともない、設備は古くなり、住民のニーズと合わなくなる可能性もあります。資産価値の維持や住民の暮らしやすさを考えると、予定外の工事を実施することもあるでしょう。例えば、バリアフリー工事などはその代表例です。

これらの工事は長期修繕計画では、予定しないケースもあるかもしれません。追加工事の発生で修繕費用が高額になれば、自ずと修繕積立金を値上げする必要があります。仮に銀行から借りて補填する場合でも、返済のために、値上げは避けることができないでしょう。

【タイミング4】値上げをする前提の計画が組まれている

徐々に修繕積立金を値上げする「段階増額積立方式」を採用しているなら、長期修繕計画通りに、集める金額を増やしていく必要があります。

もしも住民からの理解を得られない場合「一時金として大金を納めてもらうことになりますよ」と、リスクを説明し、納得してもらいましょう。

【タイミング5】空室が増えた!

修繕積立金は基本的にマンションの所有者(区分所有者)から集めます。空室の状況によっては、集められる修繕積立金が少なくなってしまう可能性もあるでしょう。空室分を補うために、一人一人の修繕積立金の額を上げるしか方法はありません。

修繕積立金の値上げを回避する方法とは?

【方法1】1回の値上げで済む「均等積立方式」を採用する

数十年後までに必要となる修繕費用の合計を均等に分割し、長期間にわたって一定額の修繕積立金を納めていくのが「均等積立方式」です。段階増額方式のように定期的に値上げを行う必要はありません。基本的に一度、値上げを実施すれば、その後、金額の上昇はなし。「値上げができず修繕費用が不足した!」というリスクを回避できるため、国土交通省も推奨しています。

数十年後を見据え、余裕を持った修繕費用の確保につながるため、資産価値の維持も期待できます。

とはいえ、災害や経済動向の変化などが起きた場合、値上げしなければならない可能性も出てくるでしょう。

【方法2】一時金を集める

不足する修繕費用を一時金として集める方法です。一時金として集めることが前提であれば、修繕積立金を値上げする必要もないでしょう。

とはいえ、住民にとって大きな負担となるため、予定通りに集めることができないリスクは頭に入れておきましょう。

【方法3】施工会社を自分たちで選んで修繕費用を抑える

修繕業者の選定を管理会社に丸投げしてしまう場合、「中間マージン」や「競争原理が働かない」などの理由により、修繕費用も高額になってしまいます。

そのため管理組合で施工会社を探せると、複数の業者を比較できる分、修繕費用を抑えられる可能性はあります。複数社に見積もりを依頼し、工事内容についてプレゼンテーションまで実施してもらえると安心。修繕費用が抑えられれば、修繕積立金の値上げも回避できるかもしれません。

【方法4】管理会社への委託費などを削減する

管理会社への委託費削減

修繕積立金を値上げする前に、管理会社に支払っている委託費などを削減できれば、浮いたお金で修繕費用を補填できます。

管理会社との契約内容を見直したり、他社に変更したりすると、委託費を削減できる可能性があるでしょう。

住民が納得するタイミングでの値上げを

修繕積立金は常に一定の額であることは珍しく、修繕費用の不足や築年数の長さ、また社会や業界の変化などにより、値上げが必要になってきます。

住民に納得してもらうためにも、適切なタイミングで値上げを行うことが大切。値上げを回避したい場合、修繕費用や管理会社への委託費が抑えられないかどうか、合わせて確認してみましょう。

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