駐車場に屋根を設置したい! 工事にかかる費用は?
駐車場に屋根がないと、雨の日の乗り降りや荷物の積み下ろしが大変なだけでなく、雨が降ったときに路面が滑りやすくなったり、雨風や鳥のフンなどによって車のボディが傷んだり汚れたりしてしまうこともあります。では実際に駐車場に屋根を設置する場合、どのくらい費用がかかるのでしょうか。また、屋根を設置するメリットや設置する際の注意点などもあわせて紹介していきます。
駐車場に屋根を設置するときの注意点
駐車場に屋根を設置する際には、気をつけておくべきこともあります。そこで注意点について、2つ紹介します。
【注意点1】建ぺい率の範囲内でしか建てられない
はじめにご説明したとおり、カーポートは固定資産税の対象ではありません。しかし、建築物であることに変わりはないため、敷地の「建ぺい率」を越えて建てることはできません。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のこと。日当たりや風通しといった住みやすさを確保することや、災害の被害を最小限にするため、敷地面積いっぱいに建物を建てないよう規制されています。
例えば、建ぺい率が60%で制限されている場合、100㎡の土地に建てられる建築面積は60㎡以内になります。建ぺい率は地域によってことなるため、市区町村役場の都市計画課などで確認しておきましょう。
【注意点2】「建築確認申請」の提出の義務がある
設備の補修といった簡易なリフォームであれば必要はありませんが、屋根やカーポートなどの屋外設備の増築を行う場合、各地域の役所に「建築確認申請」という書類を提出する必要があります。
増築予定の建築物が床面積10㎡に満たない場合などは、申請が不要とされるケースはあるものの、2台分以上の屋根を設置する場合にはほとんどがこの面積を超えるサイズとなってしまいます。そのためマンションの駐車場に屋根を設置する際は、基本的に建築確認申請を提出すると考えてよいでしょう。
【注意点3】 台風が多い地域では補強材を使用する
駐車場の屋根の中には、支柱から屋根板部分が外れやすくなっているものもあります。これは、台風の強風にあおられた屋根板に引っ張られて支柱ごと倒壊し、駐車している車を大きく損傷させてしまうのを防ぐためです。
しかし、これには屋根板が飛ぶ危険性も。それ自体を防ぐには、屋根材ホルダーという屋根に取り付けるアルミ製の補強材を使用する方法があります。屋根材ホルダーを取り付けることで屋根板のがたつきを抑えて、台風時でも飛ばされにくくなります。その場合、そもそも強風に耐えうるカーポートを埋設することも大切です。
屋根の設置で居住者の利便性は向上する
雨のときでも濡れることなく乗り降りできるなど、屋根があることによって居住者の利便性は少なからず向上します。大切な車を風雨や紫外線から守ることにもつながるなど、設置のメリットは多く検討に値します。