駐車場に屋根を設置したい! 工事にかかる費用は?
駐車場に屋根がないと、雨の日の乗り降りや荷物の積み下ろしが大変なだけでなく、雨が降ったときに路面が滑りやすくなったり、雨風や鳥のフンなどによって車のボディが傷んだり汚れたりしてしまうこともあります。では実際に駐車場に屋根を設置する場合、どのくらい費用がかかるのでしょうか。また、屋根を設置するメリットや設置する際の注意点などもあわせて紹介していきます。
「カーポートタイプ」と「ガレージタイプ」がある
駐車場に屋根を設置する場合、その方法は「カーポート」と「ガレージ」に分かれます。カーポートは屋根と柱だけの簡易的な車庫のこと。一方でガレージは屋根だけでなく、壁もあるタイプの車庫です。ガレージは上からだけでなく横から降り注ぐ雨などからも車を守ることができますが、設置費用が高いのがネック。とくにマンションのように、複数台の車を風雨から守る目的で屋根を設置するのであれば、まずは比較的安価なカーポートから検討しましょう。
カーポートは、車1台用であれば、片側2本の支柱で屋根を支える片流れ屋根タイプが主流ですが、2台以上になると両脚支柱タイプがほとんどです。なおカーポートは家屋とはみなされないため、固定資産税の対象にはなりません。
駐車場に屋根を設置する5つのメリット
駐車場に屋根を設置するメリットは何か。改めて整理してみたいと思います。
【メリット1】乗車・降車、荷物の積み下ろしの際に雨に濡れない
駐車スペースに雨がしのげる場所があると、乗り降りの際に傘をさす必要がなくなり、髪や衣服が濡れる心配もなくなります。また荷物の積み下ろしもラクになるでしょう。
【メリット2】冬場の霜取りの時間が短縮できる
冬場の朝の出勤時などで、フロントガラスに霜が付着してしまったために、お湯をかけた経験はないでしょうか。しかし屋根があれば、霜が降りるのを防ぐことができるため、霜取りに時間をかけることもなくなります。
【メリット3】塗装の色褪せや車内の劣化をやわらげる
ポリカーボネートと呼ばれる屋根によく使われる素材は、紫外線をほぼ100%カットするといいます。そのため、紫外線によって車のボディが色褪せてしまうことや、車内のダッシュボードやシートの劣化もやわらげます。
【メリット4】落下物や鳥のフンから車を保護する
屋根があれば、台風などによる飛来物や鳥のフンからも車を守るため、傷ついたり汚れたりする機会も軽減できます。
【メリット5】車内温度の上昇を抑える
夏場などの気温が高い季節は屋根が日差しを遮り、また影をつくる役目を担うため、車内の温度上昇を抑えることができます。熱による車内の劣化を防ぎ、またクーラーをつけてから車内が快適な温度になるまでの時間も短縮できます。
屋根の後付けリフォームの費用は4台用で約40〜90万円
駐車場に屋根を設置する工事を行う場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。台数ごとの相場を紹介していきます。
1台用から4台用まで、現場の状況や工事内容によって違いはあるもののおおよそ次の通りです。
・1台用:約10~30万円
・2台用:約20~60万円
・3台用:約40~80万円
・4台用:約90~120万円
費用には主に屋根本体の価格と、設置にかかる工事費用が含まれています。また積雪が多い地域や台風が頻繁に直撃する地域などでは、強度を保つために一般的な水準よりも費用が高くなってしまうこともあります。
さらに屋根を設置するときには、支柱を固定するために地面をコンクリートへと舗装する工事も発生します。すでに駐車場がコンクリートであれば追加費用はかかりませんが、そうでない場合コンクリートの打設工事として2万円/㎡程度の費用が追加で発生します。
なおここまで紹介した金額はあくまでも目安であるため、実際の費用は業者に見積もりを取って確認しましょう。