連載:これで解決!マンション暮らしのトラブル

「日当たり」のトラブルを解決したい!

2022.09.16
「日当たり」のトラブルを解決したい!

マンションでよくある困った問題をテーマに、その解決方法を紹介していくこの連載。今回は「日当たり」のトラブルに目を向けたいと思います。

住宅選びにおいて日当たりを重視する人は多いでしょう。ところが、「日当たり以外は気に入ったので…」「近隣に後から建物が建ってしまった」など、日当たりの悪い物件に住むこともあるかもしれません。また、日当たりがよすぎても、夏は気温が上がりやすくなってしまうなどといったデメリットがあります。

そこで今回は、日当たりが悪い場合とよすぎる場合、それぞれのデメリットと対処法を紹介します。

日当たりが悪いとどうなる?

日当たりが悪いことでのメリットもデメリットもある

一般的に、日当たりの悪い住まいは敬遠されがちですが、日差しが遮られるため家具が日焼けしにくく、夏は涼しく過ごせます。

とはいえ、冬は日当たりのよい家に比べて寒くなりますし、部屋全体が暗いといったデメリットがあるのも事実。湿気もたまりやすく、洗濯物が乾きづらいのも難点です。

日当たり以外は気に入っている物件ならば、なおさら工夫して住みよい環境にしたいですよね。そこで、リフォームや工事を必要としない対処法を解説します。

日当たりが悪い場合の対処法

自分でできる対処法としては、部屋の中に工夫を施す方法と、ベランダや庭といった部屋の外でできる方法があります。

【部屋の中からの対処法】光を反射しやすい部屋にする

【部屋の外からの対処法】白砂や玉砂利を敷く

日当たりが悪く部屋が暗くなりがちなのであれば、インテリアを変えてみましょう。床や壁、家具を明るい色で統一するだけでも、太陽光や照明を反射しやすくなり、ずいぶんと明るく見えます。

大きな鏡を窓に近いところに置いて、外からの光を拡散する方法もあります。ミラーカーテンといって、外の光を取り込みながらも、外からは透けにくいレースのカーテンに変えるのもひとつの手です。

また、湿気が気になるような場合であれば、カーテンではなくブラインドにする選択肢もあります。羽根つきのブラインドは、窓を開けていても外からの視線を遮りつつ、風や光を取り込むことができます。

【部屋の外からの対処法】白砂や玉砂利を敷く

ベランダに白い玉砂利を敷くと光を反射しやすくなる

部屋を明るく見せるには、ベランダなどに白砂(はくさ)や白い玉砂利を敷くのも一案です。インテリアを明るくするのと同様、外からの光を反射しやすくする効果があります。

ホームセンターやネット通販で手軽に購入できるのも、取り入れやすいポイントです。価格は大手通販サイトによると、3,000円程度(10㎏)で販売されています。

日当たりがよすぎるとどうなる?

日当たりが良すぎると室内が暑くなりやすい

日当たりがいいと、朝日で目を覚ますことができたり、洗濯物もカラッと乾いたりと気持ちよく生活できますよね。部屋の向きを重視して住まいを選ぶ人も多いのではないでしょうか。

しかし、あまりに日当たりがよすぎると部屋の温度が高くなってしまうデメリットがあります。冬場は暖かく過ごせますが、夏は室内が暑くなる可能性がある点は注意しておきたいところ。高層階では、特に日差しを強く感じるでしょう。

そのため、「部屋が暑くてエアコンが効きにくい」「起床時間前から日差しで目が覚めてしまう」といった困りごとが出てくるかもしれません。

日当たりがよすぎる場合の対処法

基本的に、日当たりがよいのはメリットですが、日差しが強すぎるのを和らげたいのであれば、次の方法を試してみてください。

【部屋の中からの対処法】遮光・遮熱カーテンにする

部屋に差し込む光の強さを抑えるには、遮光・遮熱性能のあるカーテンがおすすめです。

遮光機能を有していることを示す「遮光マーク」は、遮光率99.4%以上のカーテンに表示できると、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会(NIF)によって規定されています。

遮光レベルは「1級遮光」「2級遮光」「3級遮光」の3つに分かれています。1級は遮光率99.99%以上で、人の顔や表情が識別できないレベルです。2級は遮光率99.80%以上と、1級とは0.1%の違いですが、人の顔や表情がわかるレベルとされており、1級よりは光が入ってきます。暗くなりすぎる懸念がある場合は2級がいいでしょう。

遮熱カーテンは熱を跳ね返す効果のあるものです。断熱カーテンとほぼ同義ですが、断熱は「熱を逃がさない効果」があるため、外からの耐熱という観点でいえば、遮熱が適しています。

【部屋の外からの対処法】サンシェードや人工芝を活用する

ベランダや庭に、庇(ひさし)になる部分をつくるのも光を遮る手段のひとつです。手軽な方法としては、ベランダの柵に引っかけるタイプのサンシェードがおすすめです。ほかにも、つる性の植物をネットに絡ませて育てる「緑のカーテン」も、日差しを抑える効果があります。

ベランダや庭の地面がコンクリートの場合は、熱を吸収しやすいため、夜になってもなかなか温度が下がりにくいです。人工芝やウッドデッキ用の木材を敷くことで地面の熱を抑え、部屋の温度も上げにくくするのもいいでしょう。

シェードを取り入れるよりは手間がかかってしまいますが、見た目もオシャレにできるのはメリットになります。

以上、今回は日当たりに関するトラブルとともに、その対処法を紹介しました。

日当たりが悪い場合は部屋やベランダを明るくしてみましょう。日当たりがよすぎる場合には、遮光・遮熱カーテンを取り入れたり、庇を設けるのがおすすめです。大がかりなリフォームをしなくてもできる手軽な方法ですので、ぜひ試してみてください。

イラスト:カワグチマサミ

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この連載について

【連載】これで解決!マンション暮らしのトラブル

複数の世帯が生活を送る分譲マンションでは、共用スペースの使い方やペットの飼育、ゴミ捨て場における利用マナーなど、思いがけないトラブルに遭遇する可能性があります。そこで、本連載『これで解決! マンション暮らしのトラブル』では、マンションでよく起こる困った問題の解決方法をテーマごとにご紹介。トラブル発生の防止や、万が一起こってしまった際の対応マニュアルとしてもご活用ください!

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