理事・管理

マンション共用部の電気代が高い!4つの節約方法を解説

2022.09.27
マンション共用部の電気代が高い!4つの節約方法を解説

どこのマンションでも、マンション管理にかかる費用は可能な限り削減させたいものでしょう。手っ取り早く節約に繋げやすいので、見直しておきたいものの1つが共用部の電気代。

今回は、マンションの共用部分の電気代の節約方法について解説します。

どこに電気代がかかっているのか

築年数を経て設備が古くなると電気代は高額になる

マンションの共用部の設備で電気代がかかるものとしては、照明やエレベーターのほか、エントランスのオートロックや機械式駐車場などが挙げられます。

電気代は世帯数が多くなればもちろん、築年数を経て設備が古くなるほど嵩む傾向です。

金額の目安は、3階建て10〜20世帯の場合で月に数千円程度と言われています。しかし、マンションの規模や設備によって大きく変動するため、一概に目安を出すことは困難です。

とはいえ、多くのマンション共用部の電気代で大部分を占めるのは照明です。電気代を見直すのであれば、まずは照明設備から見直すのがオススメです。ここからは、電気代を節約する4つの方法を見ていきましょう。

共用部の電気代を節約する4つの方法

【その1】LED照明を導入する

消費電力が約3分の1になるなどLEDは経済効果が高い

照明設備で最も節電効果が高いのは、LED照明への切り替えです。LED照明は蛍光灯と比べて消費電力が約3分の1になるうえ、寿命も約4万時間と非常に長持ちするので、大きくコストを削減できます。

また、国の省エネ推進政策により、蛍光灯照明は生産終了する可能性が高いと言われています。いずれはLED照明へシフトしていくと予想されるため、早めに乗り換えを検討したいですね。

ただし、災害などによって停電した時に避難経路を照らす非常用照明は、停電時でも一定時間点灯している必要があると建築基準法で定められています。そのため、バッテリー内蔵型LED照明でなければ設置できず、通常の照明よりも切り替えに高額な費用がかかる点には要注意です。

【その2】照明の点灯時間を削減する

LED照明への切り替えのあとに検討したいのが、点灯時間の削減です。点灯時間を削減する方法は、大きく分けて3つあります。

1つ目は人感センサーの導入です。人感センサーは周囲の熱を感知するセンサーで、戸建ての玄関や公共施設のトイレなどにも使われています。野良猫や風で飛ばされた物に反応してしまうことがあるため、センサーの設置場所には工夫が必要です。

2つ目は照度センサーの導入です。照度センサーは、周囲の明るさに反応するので、日没時や悪天候で暗くなった時にだけ照明がつくようにできます。

3つ目は、タイマーによって点灯・消灯時間を制御する方法です。自分たちで好きな時間を設定できる点がメリットになります。マンションに停電を伴う点検がある場合は、タイマーの時間と実際の時間が少しずつズレてしまうため、年に1回はタイマーの再設定を行うようにしましょう。

【その3】電力会社を変更する

2016年4月からの電力自由化で電力会社の変更が可能に

センサー等で点灯時間を削減しても、夜間は常に照明を使用しているため、必ず一定の電気代は発生します。そのため、次に検討したいのは電気の単価自体を下げる方法です。

2016年4月から電力の小売りが完全に自由化され、電力会社を変更できるようになりました。現在の契約よりも安いプランを探して乗り換えれば、電気代の削減が期待されます。

1点注意したいのが、新規参入した小売り会社の倒産リスクです。小売り会社が倒産しても各地域の電力会社から供給を受けられるため、停電のリスクはありません。しかし、期待していたコスト削減効果が失われてしまうため、切り替えの際は会社をしっかり吟味したいですね。

【その4】主開閉器契約に変更する

多くのマンションは「負荷設備契約」で受電契約をしています。負荷設備契約は、使用する設備のモーター容量の合計に応じて契約電力を算定する契約方法です。最大容量使用する計算で契約されている場合が大半ですが、マンションの共用部分で常時稼働している設備はごく一部に限られるため、実際の使用料からすると割高になるケースが多くあります。

そこで検討したいのが主開閉器契約。主開閉器契約とは、実際にブレーカーに流れる電流をもとに使用電力を決定する契約方法です。実際に使用する電力を測ることで、毎月の基本料金を下げることができます。エレベーターや機械式駐車場など、動力設備が多いマンションほど契約の切り替えによる節約効果が高くなります。

ただし、導入できるのは低圧受電ができるマンションに限られる上、電子ブレーカーを新たに設置する必要があります。電子ブレーカーの相場は3〜40万円と高額のため、導入を検討する際はマンションの予算を確認しましょう。

マンションの設備に応じた節約方法を

マンション共用部分の電気代は設備によって変動するため、具体的な目安となる金額を算出するのは困難です。

多くのマンションで電気代の大半を占める照明代は比較的見直しがしやすい箇所といえます。特に白熱電球や蛍光灯を使用している場合は、LEDに切り替えるだけで電気代を大きく削減できます。

マンション毎の規模や予算に応じて、節約のための対策を講じていきたいですね。

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