理事・管理

マンションの共用部分はどこから? 専有部分と専用使用部分の違いは?

2022.10.24
マンションの共用部分はどこから? 専有部分と専用使用部分の違いは?

マンションに居住するにあたって、どこからどこまでが自由に使える場所なのかを確認しておくことは重要です。

今回は、マンションの「共用部分」と「専有部分」の違いや、修繕する際の費用負担について解説します。

マンションには共用部分と専有部分がある

共用部分と専有部分の範囲は区分所有法で定められている

「共用部分」とは、マンションの区分所有者同士が共同で利用する部分のことです。一方、「専有部分」は区分所有者個人が自由に利用できる部分を指します。

共用部分と専有部分の範囲は、区分所有法というマンションの権利関係や管理の仕方を定める法律で決められています。区分所有法については、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

専有部分は部屋の内側

住戸内部は専有部分

区分所有法における「専有部分」の定義は、「区分所有権の目的である建物の部分」です。つまり、壁や床に囲まれた内側の居住空間を指します。

主な専有部分は以下の6つです。

・壁
・床
・天井
・トイレや風呂場、キッチンで使用する住宅設備
・間仕切り
・襖や玄関扉の内側などの建具

専有部分は区分所有者が所有している箇所のため、区分所有者の意思でリフォームやリノベーションを自由に行えます。

玄関扉の鍵穴も専有部分にあたるため、区分所有者の判断で交換可能です。ただし、オートロック式で集合インターホンと鍵が連動している場合や、ダブルロックにするなど扉本体を変更する場合は、管理組合の許可が必要になるため注意しましょう。

共用部分は2種類に分けられる

「共用部分」とは、専有部分以外のすべての建物部分を指します。具体的には、エントランスや集会室、駐車場など複数の区分所有者が共同で使用する場所です。

所有権は、各区分所有者が保有する専有部分の床面積の割合に応じて按分されます。

共用部分は広範囲にわたりますが、区分所有法によって定められた「法定共用部分」と、各マンションの管理規約によって定められた「規約管理共用部分」の2種類に大別されます。

各住居の使用に必要な法定共用部分

エントランスは法定共用部分にあてはまる

区分所有法の第4条では、共用部分を「数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分」と定義しています。この定義に当てはまる、エントランス、エレベーターや廊下などの建物部分のほか、電気とガスの配管や電話線など建物部分に付属している設備は区分所有法の規定に基づく法定共用部分といえるでしょう。

しかし、区分所有法で定められた共用部分には曖昧な部分も多くあり、法定共用部分だけで共用部分と専有部分を区分するのは難しくなっています。そのため、次の項目で説明する「規約共用部分」の確認も必要です。

規約共用部分は管理規約に書かれている

法定共用部分に含まれない場所の例として、集会室や管理人室、倉庫などが挙げられます。これらは法定共用部分の定義には当てはまらない存在です。

しかし、区分所有法の第4条2には「建物の部分及び附属の建物は、規約により共用部分とすることができる」という記載があります。これを利用して、居住者が共同で使用するための共用部分であると管理規約に記しておけば、必要な部分を共用部分と定めることが可能です。

「専用使用部分」には特に注意!

マンションの共用部分には、「全員が使用できる場所」と「特定の区分所有者が使用する場所」があります。そのうち、特定の区分所有者のみが使用できる部分が「専用使用部分」です。専用使用部分を利用する権利は「専用使用権」といいます。

専用使用部分には専有部分の窓、玄関扉の外側、バルコニーや庭などの区分所有者個人のみが使える場所のほか、駐車場や管理人室も含まれます。ただし、区分所有者に認められているのはあくまでも「使用権」だけであり、玄関を扉ごと取り替えるなどの大きな変更には制限が設けられている点には注意が必要です。

マンションによって専用使用部分の範囲は異なります。自分が使っている場所が専有部分なのか専用使用部分なのかを確認したい場合は、管理規約をチェックしましょう。

共用部分の修理費用は管理組合で負担する

専有部分の修繕や改装は区分所有者個人の自己負担で行います。専用使用部分についても、修繕などを行う場合は使用権を持つものが費用を負担することが一般的です。

一方、住民全員が利用できる共用部分については、修繕費用に関しても住民が平等に支払う必要があります。そのため、共用部分の管理や修繕に関しては、区分所有者全体で組織されている管理組合が行います。

マンション共用部分でトラブルを起こさないために

共用部分に関するルールは、マンションによって異なります。使用する際のルールは管理規約に記載されているため、必ず確認して、規約を遵守しましょう。

規約では禁止されているのにもかかわらずよく起きるトラブルとしては、「廊下や階段に私物を置いている」「ベランダやバルコニーに私物を置いている」「駐車場の又貸し」の3つがあります。なぜこれらが禁止されているのかを、次の項目で確認していきます。

【トラブル1】廊下や階段に私物を置いている

前述の通り、マンション内の廊下や階段は共用部分にあたり、私物が置かれていると他の区分所有者の通行の妨げになります。

さらに、私物の放置は盗難被害のリスクを招くうえ、災害時の避難や消防活動の障害になってしまうおそれもあるのです。あまりにも多くの私物が置かれている場合は、消防法に基づき消防署から指導が入ることもあるため注意しましょう。

共用部分に私物が置かれてしまった場合の対処法は、以下の記事で解説しています。

【トラブル2】バルコニーにものを置いている

バルコニーやベランダ、専用庭は専用使用部分のため、廊下などとは異なり、私物を置くこと自体に問題はありません。

ただし、災害発生時は住民の避難経路になるため、仕切り板の真横など、避難の障害となるような置き方をしていると、消防法の規定により撤去を命じられる可能性があるので注意しましょう。

また空の植木鉢など、風の影響を受けるような軽いもの、不安定なものを置く場合は、飛散防止の工夫が必要です。

ベランダの片付けについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

【トラブル3】駐車場の又貸し

マンションの敷地内にある駐車場は専用使用部分にあたり、利用する際は管理組合と使用契約を締結します。

区分所有者が使用する場合、管理組合へ支払う使用料は非課税で良い一方、第三者が使用する場合は消費税の支払いが必要です。税金の取り扱いが異なることもあり、区分所有者が契約し第三者に又貸しするのは契約違反にあたります。

契約後に駐車場を使用しなくなった場合は、又貸しせず管理組合との契約を解除して対応しましょう。

共用部分の利用は特にルールの確認が必要

マンションは法律や管理規約によって専有部分と共用部分に分けられており、共用部分の中でも専用使用部分は別途規約が定められています。専用使用部分はあくまで共用部分の一部であり、利用方法には制限が課されていることも多いです。

また、修繕費用も通常の共用部分は管理組合、専用使用部分は使用権を持つ人と費用を負担する者が異なります。

周囲とのトラブルを避けるためにも、規約を把握し、ルールを遵守しましょう。

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