暮らしの悩み

引っ越しの挨拶はしないとダメ? 挨拶しないデメリットを紹介

2020.05.16
引っ越しの挨拶はしないとダメ? 挨拶しないデメリットを紹介

引っ越し先のご近所さんには挨拶をするのがマナーだと聞きます。しかし、本当に挨拶をしている人はどれくらいいるのでしょうか。また、挨拶をしないことでどのような支障が生じるのか、整理して紹介していきます。

引っ越しの挨拶をする人は6割以上!

不動産情報サイトを運営する「at home」が全国の20歳から59歳の男女500名を対象に調査をしたところ、引越しをしたらご近所に挨拶をすると答えた人は66.4%で、挨拶をしない人は18.6%でした。つまり3人に2人は、ご近所に挨拶をすることがわかりました。

ちなみに、挨拶をすると答えた人は40代が最も多く、なんと8割以上にのぼりますが、一方で20代はその半分以下で約4割と、年代によって差があるようです。

引っ越しの挨拶をしなかった場合のデメリット

では、引っ越しの挨拶をしないことによって、どのようなデメリットがあるでしょうか。以降で3つにまとめてみました。

【1】「非常識な人」だと思われてしまう

前述したアンケートのなかで挨拶をする人は40代が最も多いことを考えると、特に年齢が上の世代にとっては「引っ越し挨拶」という文化はまだまだ根強いということになります。そのため、こういった世代から見ると、挨拶をしないことは非常識な人だという印象を持たれかねません。

マンションでは年代の異なるさまざまな人が暮らしているわけですから、新たなコミュニティで人間関係を良好に保つためにも、やはりきちんと挨拶をしておいて損はないといえそうです。

また、話したこともないよく知らない人が身近に住んでいると、人は少なからず無意識のうちに警戒心を抱いてしまうもの。そうした警戒心を払拭してもらう意味でも、引っ越しの挨拶は貴重な機会。逆にこの機を逃してしまうと、ご近所と話すタイミングはそうそう訪れないかもしれません。

【2】災害などの緊急時に頼りづらい

日本は地震や台風などの災害が多い国です。もし大きな災害が起きたときには、近所の人たちとの助け合いで乗り切れる場面も出てくるでしょう。特に複数の世代が1つの建物に集うマンションなら、なおさらです。

しかし、たとえ近くに住んでいても、お互いに知らない相手だと災害時などの非常事態が起きたときに助けの手は借りにくい。そうしたことを防ぐためにも、引っ越しのタイミングできちんと挨拶をしておくことで、何かあったときに助けを求めやすくなるのではないでしょうか。

【3】生活音が騒音トラブルにエスカレートしやすい

近所の人との間で特に多いトラブルが、子どもの足音やペットの鳴き声などの騒音問題です。国土交通省が2018年に行ったマンション総合調査によると、居住者間のマナーをめぐるトラブルで最も多いのは生活音(38.0%)でした。

とはいえ、まったく知らない人が騒がしくすると不快に感じる生活音も、多少でも知っている人に対しては寛容になれることもあるでしょう。こうした観点から、近所の人と顔見知りになっておくと子どもやペットが騒いでしまった時も、深刻なトラブルには発展しない可能性があります。

また、引っ越しの挨拶を通じて顔見知りの住人を増やしておくと、いざ自分が騒音被害に悩まされているときに相談もしやすくなります。同じマンションで同じような騒音の悩みを抱えていたら、お互いに問題解決に向けて協力できるかもしれません。

引越しの挨拶をしない方が良いことも

ここまで引っ越しの挨拶をしないことによるデメリットを紹介してきましたが、とはいえ場合によっては挨拶を控えたほうが良いケースもあります。

女性単身世帯は防犯上のリスクから控えた方が賢明

女性の1人暮らし

女性のひとり暮らしの場合、単独で引越しの挨拶に行くのは避けたほうが賢明です。というのも、住まいを知られることでストーカーなどの犯罪の引き金になってしまう可能性もゼロではないからです。

ただし、ひとり暮らしだからこそ、何かあったときに頼れる隣人がいると心強いのも確か。これらを考慮して、引っ越しの挨拶をする場合は、事前に不動産会社等を通して、相手がどのような方たちなのかを確認しておくと安心です。

また、挨拶に行くときは可能な限り家族や知り合いに同伴してもらうことをおすすめします。防犯上のリスクを踏まえて、最善の方法を検討しましょう。

単身者は引っ越しの挨拶を歓迎しない人もいる

単身者向けの賃貸物件は、入居者の入れ替わりが激しく、近所付き合いの機会に乏しいといえます。また、そもそも近所付き合いが嫌いな入居者も一定数いることが予想され、引っ越しの挨拶に来られることを好まない可能性もあるでしょう。

それに入居者の多くは日中仕事をしていて、部屋にいる時間帯もまちまち。挨拶に行っても不在でなかなか会えないことが予想されるため、挨拶を行うにしても手紙をポストに投函する程度で問題ないといえそうです。

賃貸でも分譲でも、家族がいる場合は挨拶をしておくと安心

マンションを購入した場合、すぐにまた違う場所へ引っ越しをするケースは少ないでしょう。特に同じフロアの居住者の方とは顔を合わせる機会も多いでしょう。また、学校で、同じマンションに住む子ども同士が交流をする機会もあります。

そのため、特に家族がいる場合は、引っ越しの挨拶をしておくと、その後の人間関係もスムーズになる場合が多いでしょう。

また、賃貸であっても、子どもの足音などが階下に響いて騒音トラブルにつながる可能性もあります。引っ越し挨拶時に、小さい子どもがいる、などの旨を伝えておくと、トラブルに発展せずに済むかもしれません。

コロナ禍での引っ越し挨拶はどうしたら良い?

引っ越し挨拶をしたいと思っても、今(2021年4月現在)はコロナの影響もあり、対面で会うことは難しいケースもあるでしょう。

そんなときは、インターホン越しの挨拶としてしまうのもひとつの手。「本当はきちんと挨拶したほうが良いでしょうが、ウイルスが収まりましたら改めてご挨拶に上がります」と伝えておくだけでも丁寧な印象は伝わります。

もしくは手紙のみの挨拶で、としてしまう方法もあります。なお、手紙の挨拶の仕方は以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

状況に応じて挨拶するかしないかを決める

引っ越し先への挨拶は特に年配の世代で常識だという考え方が根強そうですが、女性や単身者などは必ずしも引っ越しの挨拶をすることがベストな選択だとはいえません。

とはいうものの自然災害をはじめ、何かあったときのことを考えると、最初にしっかり挨拶しておくことで助けを求めやすくなるのも確か。それぞれの住まいの状況や事情を考慮しながら、挨拶に出向くかどうかを決めましょう。

なお、引っ越しの挨拶を「する」となったときの基本マナーや注意点については、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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