宅配ボックスの設置費用や維持費はいくらか? 種類ごとに紹介!
便利なだけでなく、空室率の低下につながるとの期待から人気設備の1つとなっている宅配ボックス。ただ一口に宅配ボックスといっても、種類によって値段が異なることはご存じでしょうか。
そのため今回の記事では、最初に宅配ボックスの種類やそれぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、設置費用などを紹介していきます。
宅配ボックスは大きく2種類に分かれる!
宅配ボックスには、「ダイヤル式」と「電子式」の2種類があることはご存じでしょうか。電子式はさらに「自主管理式」と「オンライン管理式」に分かれます。設置費用は種類によって異なるため、まずは各機種の特徴やメリット・デメリットなどを紹介していきます。
「ダイヤル式」のメリット・デメリット
ダイヤル式の宅配ボックスでは、配達員がダイヤルやボタンを操作することで暗証番号を設定します。そして暗証番号が記載された紙(配達通知書)を郵便ポストに入れることで、居住者が荷物を取り出すタイプです。
メリットとしては電源が不要なために設置場所の自由度が高く、ボックス自体の価格も比較的安価なため、導入費用も抑えられます。一方でデメリットは暗証番号の設定間違いや、配達通知書が抜き取られやすいために郵便ポストのセキュリティ対策も必要となる点です。
「電子式」のメリット・デメリット
電子式の宅配ボックスでは、あらかじめ割り振られた暗証番号やカードキーなどで使って解錠し、荷物を取り出します。
メリットはダイヤル式よりもセキリュティ面で優れている点。ダイヤル式のように配達通知書に記載された暗証番号が、第三者に知られるリスクも低いといえるでしょう。一方でデメリットは電源の問題から設置場所に制約があったり、電気代などのランニングコストがかかったりすること。またダイヤル式と比べて、導入費用も高額だといえます。
「電子式(自主管理式)」のメリット・デメリット
電子式のなかでも特に自主管理式は、マンションの管理組合側で管理するタイプとなります。
メリットは、以降で紹介するオンライン管理式よりも導入費用が安く済むこと。対してデメリットは、管理組合側で宅配ボックスを管理する手間が増える点にあるといえます。
「電子式(オンライン管理式)」のメリット・デメリット
オンライン管理式は、オンライン上で宅配ボックスの管理会社などが管理してくれるタイプとなります。
メリットとしては配達をメールで知らせてくれたり、荷物が長期間保管されている場合にはリマインドを行ってくれたり機能が豊富な点。また遠隔操作で扉の施錠・解錠ができるため、万が一暗証番号を紛失してしまった場合の対応も早いといえるでしょう。
一方で管理を外注することになるため、自主管理式と比べると導入や維持管理費用などのコストはかかります。
気になる宅配ボックスの導入費用は?
追加サービスやオプションによっては価格は変動するため、あくまでも一例ですが、12ボックスを設置する場合の費用の目安は以下の通り。
・ダイヤル式:60万円
・電子式(自主管理式):80万円
・電子式(オンライン管理式):100万円
こうやって見るとやはりダイヤル式が最も安く、管理を任せることになるオンライン管理式が一番高いといえます。
導入後もお金がかかる! 維持費用はどのくらい?
月々の維持費について、12ボックスを設置した場合の目安は下記の通りとなります。
・機械式:ほぼ不要
・自主管理式(コンピューター式):5000〜8000円
・オンライン管理式(コンピューター式):1万〜1万5000円
基本的にダイヤル式の維持費は無料であることが多く、費用が発生するとしても故障時のみといえます。一方で、電子式は電気代や保守管理費用などのランニングコストがかかるでしょう。
宅配ボックスの設置費用が高額になるケースとは?
宅配ボックスを設置するスペースがない場合、郵便ポストなどを撤去する必要も出てきます。この場合、郵便ポストと宅配ボックスの一体型への総入れ替えとなるため、通常よりも費用が高くなるといえるでしょう。
なお分譲マンションの場合は宅配ボックスのみの追加工事を行うことはあまりなく、十数年に一度の大規模修繕のタイミングで、まとめて設置することがほとんどです。
宅配ボックス選びでは、まず求める優先順位を決めておこう!
今回紹介したように宅配ボックスは機械式ほど導入費用が安く、一方で電子式は利便性やセキュリティの面で優れているといえますが、その分コストはかかってしまいます。
価格なのか、もしくは機能を重視したいのかをあらかじめ理事会などで相談したうえで、検討してみましょう。