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民泊の180日ルールが知りたい! 守らなかったら罰則はあるの?

2020.07.06
民泊の180日ルールが知りたい! 守らなかったら罰則はあるの?

部屋を貸したい人と宿泊したい人をマッチングするサービス「Airbnb(エアビーアンドビー)」などの登場により、民泊の急速な普及に応える形で誕生した民泊新法。従来の旅館業法と比べて、手続きのハードルが低くなった反面、営業日数が180日以内に制限されるというルールがあることはご存じでしょうか。

今回はこの180日ルールについて、設定された背景や罰則、また営業日数の制限なく民泊を運営する方法などを紹介していきます。

180日のルールが定められた背景

2018年6月15日に施行した民泊新法では、「人を宿泊させる日数として国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより算定した日数が1年間で180日を超えないものをいう」と定められています。

では、なぜ180日以内なのか。

背景を説明すると、この法律が制定される以前、民泊事業の普及によるホテル・旅館業需要の低下を懸念する声が少なからずあったためと言われています。

とはいえ民泊をまったく禁止してしまっては、近年の訪日外国人などの増加による観光需要を取り込むことができません。そのため既存事業を阻害しない範囲の日数である、年間180日の運営ルールが採用されたのです。

180日はどうやって数える?

結論から言うと、民泊新法の年間営業日数は「毎年4月1日正午から翌年4月1日正午までの1年間」を基準にカウントされます。

注意しなければならないのは、実際の宿泊日数ではなく、正午を基準に日数がカウントされること。

例えば、4月1日14時~4月2日14時の場合、実際の宿泊日数は1泊かもしれませんが、正午を基準にカウントするため、2営業日となります。つまり、4月1日14時~4月2日正午で1カウント、4月2日正午~14時で1カウントの合計2営業日となってしまうのです。

180日を超えて営業したら罰則はあるの?

罰則

では180日を超えて営業を行った場合、どのような罰則があるのでしょうか。

まず民泊新法においては、180日を超えて営業したことによる罰則はありません。しかし、180日を超える営業は民泊新法ではなく、旅館業法にもとづく許可を得る必要があります。つまり無許可で民泊を運営したことによる旅館業法違反として、6ヵ月以下の懲役もしくは3万円以下の罰金が科されるのです。

なお都道府県知事への定期報告で、宿泊日数について虚偽の報告を行うと、こちらは民泊新法にもとづいて30万円以下の罰金が科される可能性があります。

180日の上限を超えないための対策とは?

180日を超えずに民泊を運営していくために、どういった対策を行えば良いのか。以降でまとめてみました。

「マンスリーマンション」として貸し出す

賃貸として1ヵ月以上貸し出すマンスリーマンションであれば、旅館業法の許可を得る必要はありません。そのため、民泊新法の運営日数である180日にカウントされることもなく、1年間継続して収益を上げられる可能性があります。

例えば繁忙期にあたる春〜夏は民泊として提供し、それ以外の12月頃から春先まではマンスリーマンションとして貸し出すと、1年を通して運営できるかもしれませんね。

ただ、注意したいのは1ヵ月未満の貸し出しとなるウィークリーマンションの場合、旅館業法にもとづく許可が必要だということ。そのためウィークリーマンションとして貸し出した場合でも、180日を超えてしまった場合は旅館業法違反となる可能性が高いでしょう。

さらにマンスリーマンションとして貸し出す場合、賃貸契約を結ぶことになるため、契約に必要な書類の作成など若干の手間はかかるといえます。

「レンタルスペース」として貸し出す

180日の上限に達しないためにも、定期的に1時間〜半日といった時間制でレンタルスペースとして貸し出す方法もあります。

打ち合わせや取材スペースとしての需要はもちろん、ママ同士の集まりや女子会の場所としても利用されるかもしれません。またインテリアにこだわることで、撮影スペースとして貸し出せる可能性もあります。

なお現在では、Airbnbのような民泊のプラットフォームサービスと同様に、レンタルスペースを貸したい人と借りたい人をマッチングするサービスも充実しています。手数料はかかりますが、こうしたサイトにレンタルスペースとして掲載することで、集客の手間を省くことができそうですね。

180日ルールの適用を受けずに民泊を運営する方法は?

営業日数が180日に制限されてしまう、民泊新法。では、180日の制限を受けずに民泊を運営するには、どのような方法があるのか。以降で紹介していきます。

「旅館業法」の許可を取得して簡易宿所として運営

個人が自宅や空き家などを活用して、日数制限なく宿泊サービスを提供するためには、旅館業法にもとづく許可を取得するのが一般的です。

しかし後述する「特区民泊」や、民泊新法と比べると手続きの手間がかるため、営業許可のハードルは高くなります。そのため、「気軽に民泊を始めたい」というよりも「ビジネスとして本格的に始めたい」方向けです。

旅館業法の表

一部の地域では「特区民泊」として運営できる

国家戦略特区において特定認定を受けて行われる民泊は、「特区民泊」と呼ばれます。

この「国家戦略特区」とは「世界で一番ビジネスをしやすい環境づくり」を目的として、規制や制度の緩和、税制面での優遇が行われる一部の地域のこと。特区民泊では民泊新法や旅館業法にもとづく民泊のように、厳しい施設要件もなく、フロントに常駐させる従業員なども不要。さらに年間営業日数の制限もありません。

さらに従来は最低宿泊日数を6泊7日と定めていましたが、これが2泊3日に緩和されたことにより、申請のハードルも下がって認可を得やすくなりました。

参考までに、特区民泊が認められている地域は以下の通りです。

・秋田県(仙北市)
・新潟県(新潟市)
・宮城県(仙台市)
・東京都(大田区)
・神奈川県
・千葉県(成田市・千葉市)
・愛知県
・大阪府
・京都府
・兵庫県(養父市)
・広島県
・愛媛県(今治市)
・福岡県(福岡市・北九州市)
・沖縄県

特区民泊の表

民泊新法は手続きのハードルは低いが日数制限がある

民泊新法の登場により手続きのハードルは下がりましたが、新たに営業日数については180日の制限ができてしまいました。

もし180日を超えて営業を行いたい場合は、旅館業法や特区民泊にもとづく許可申請も検討してみましょう。

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