エントランスドアの不調はフロアヒンジが原因かも。症状について解説
毎日大勢の人が利用し続けるマンションエントランスのドア。時間が経つと当然劣化していき、いつか寿命を迎えます。
しかし、どのくらい劣化したら交換するべきタイミングと言えるのかわからない人も多いでしょう。
今回の記事では、劣化したエントランスドアに見られる症状と、交換費用の目安について解説していきます。
エントランスドアの耐用年数は約25年
マンションのエントランスドアは、住民がマンションを出入りするたびに開け閉めされる、非常に使用頻度が高い設備です。
老人から子供まで、たくさんの人が日常的に使うので、安全性には十分注意したいもの。エントランスドアの耐用年数は25年が目安とされているので、そのくらいのタイミングで交換が必要だと覚えておきましょう。
ドア本体の経年劣化のほかに、フロアヒンジの故障にも注意しなければなりません。フロアヒンジとは、エントランスドアの床面に設置される、金属製の板のような形状をした装置です。マンションだけでなく、ビルや店舗などさまざまな建物のドアについているので、見覚えがあるという人は多いのではないでしょうか。
フロアヒンジは、ドアの重さを支えて、開かれたドアを適切なスピードで閉めるという役割を担っています。しかし、長年使用していくと、油漏れが起きたり、ビンジの内部に雨水が溜まって錆が発生したりして、ドアの開閉に不具合が起きる場合があります。そのような際には、フロアヒンジの交換が必要です。
フロアヒンジの劣化で起きる症状3選
フロアヒンジが劣化しているかどうかは、どのように判断すれば良いのでしょうか。ここからはフロアヒンジが劣化した際に、よく見られる症状を紹介していきます。
【症状1】ドアの開閉スピードが早い
フロアヒンジは、油圧とバネによってドアの開閉する早さを調整しています。
フロアヒンジが正常に機能していれば、ドアはゆっくりと閉まりますが、油漏れなどによって故障が発生すると、閉じるスピードが早くなる場合も。住民がドアに挟まれて怪我をする事故が起きる可能性が出てくるので、なるべく早く対処しましょう。
【症状2】ドアがスムーズに開かない・隙間が空く
年月の経過と共に、ドア開閉時に引っかかる感じや、床と擦れるような感覚が出てくるかもしれません。また、ドアと床の間に、以前はなかった隙間が発生する場合もあります。
そのような症状が見られる時は、フロアヒンジに腐食が発生している可能性が考えられます。腐食によって、フロアヒンジのフタが盛り上がってしまい、その影響でドアが傾いてしまうのです。
腐食が激しいようであれば、新しいフロアヒンジと交換を行いましょう。
【症状3】ドアのストップが効かない
フロアヒンジには、ドアが90度開いた状態でストップさせる機能を持ったタイプもあります。しかし、そのようなタイプのフロアヒンジであっても、劣化が進むとストップが効きづらくなる場合があるようです。
ドアが閉じてきてしまうようになったら、劣化が進行しているサインかもしれません。
エントランスドアの交換費用は80万円程度が目安
マンションエントランスのドア交換費用は、80万~150万円前後が目安とされています。
金額はドアのタイプによっても左右され、両開きタイプのドアよりも片開きタイプの方が安い傾向です。
フロアヒンジは、10年が耐用年数の目安とされています。交換を行うための費用には、10〜15万円程度が必要になると覚えておきましょう。
ドアの不調はフロアヒンジを疑ってみよう
日常的に使用していながらも、修繕の必要性をついつい忘れがちなエントランスのドア。
取り替えには高額な費用が発生するので、お住まいのマンションでの交換時期がいつ頃になるのかをしっかりと把握しておきましょう。
ドアの開閉に違和感を感じる場合には、まずはフロアヒンジの劣化を疑ってみて下さい。