賃貸の管理会社を変更した場合、保証会社はどうなる?対応方法を解説
区分所有者の中には、賃貸オーナーとして所有する住戸を第三者に貸し出している人もいるでしょう。賃貸経営では、家賃の滞納トラブルが発生するかもしれないので注意が必要です。
居住者が家賃を滞納した際に、立て替えや回収を行ってくれるのが保証会社。しかし、入居者募集や契約などの業務を委託する賃貸管理会社を変更すると、契約が切れたり、満期後の更新ができなくなったりすることがあります。
今回は、賃貸管理会社を変更した際の保証会社との関係や、契約が切れてしまった場合の対処法について解説していきます。
保証会社は家賃を一時的に立て替えてくれる
マンションを借りる際に、オーナーから保証会社への加入を求められることがあります。
保証会社とは、マンションの居住者が滞納した家賃を居住者に代わって支払う会社です。多くの場合、入居時に居住者が一定の保証料を支払い、1〜2年ごとに契約を更新します。
保証会社を利用すれば、連帯保証人がいなくてもマンションを借りることができるのがメリットです。
また、家賃の立て替えだけではなく、居住者からの回収も保証会社が行うため、オーナー側には家賃の未回収を防げるというメリットがあります。
賃貸管理会社を変更すると契約が切れることがある
賃貸管理会社を変更すると、新しい賃貸管理会社に入居者の情報を引き継いだり、新たな契約書を作成・記入したりといった作業が必要になります。
ここで注意しておきたいのが、保証会社との契約。保証会社との契約を変更前の管理会社経由で行っていた場合など、契約形態や内容によっては、前の管理会社を解約した時点で保証会社との契約も終了したり、満期以降の契約更新ができなくなったりするケースがあるのです。
ここからは、保証会社との契約が切れてしまった場合の対処法を見ていきましょう。
保証会社との契約が切れたときの対処法は2つ
【対処法1】新しい保証会社と契約する
1つ目は、賃貸管理会社の変更の検討と併せて保証会社も探しておき、新しい保証会社も見つけておく方法です。
オーナーにとって大きなリスクである家賃の未回収を防ぐためには、保証会社との契約が重要。保証会社との契約が途切れないように、賃貸管理会社の切り替えからなるべく間を空けずに新しい保証会社と契約したいところです。
ただし、保証会社を変更する場合、新たな契約を1から結び直す必要がある点には注意しましょう。
たとえば、すでに審査を経て入居している居住者に対して、もう一度審査や契約締結などの面倒な手続きを行ってもらう必要があります。
また、入居時期によっては、新規入居者の契約手続きや保証料の支払いが二重になってしまう場合も考えられます。そのような場合は、オーナー側で費用を負担する必要が生じるかもしれません。
【対処法2】保証会社なしで管理する
手続きや費用の面で居住者と折り合いがつかない場合は、保証会社と契約せずに管理することになります。
保証会社との契約がない場合、常に家賃滞納のリスクがついて回るのがデメリットです。特に、賃貸管理会社の変更に伴い家賃の振込先が変わる場合は、振込先の誤りなどによって滞納が発生するケースが考えられるので、より慎重な確認が必要です。
保証会社なしのリスクを鑑みて判断を
多くの場合、賃貸管理会社を変更すると保証会社との契約も切れてしまいます。
保証会社との契約は必須ではありませんが、契約がないと、オーナー自身で家賃の振り込みを確認する手間がかかったり、家賃の未回収に対処したりしなければなりません。
できる限り居住者の了解を得て、保証会社と契約できるのが望ましいですね。