自治会長の仕事って何? 報酬の有無から断り方までを解説!
立候補ならまだしも、輪番制で避けて通れなくなってしまった自治会長への就任。この記事では「持ち回りで自治会長を引き受けたけれど、そもそも何をするの?」という方に向けて、役割や報酬の有無などについて紹介していきます。
自治会長って何をするの?
自治会長は自治会を統括する役割があるというのは何となく分かりますが、具体的な業務内容についてはあまり知らない方も多いのではないでしょうか。そんな自治会長の仕事について、ここでは一例を紹介していきます。
【役割1】定例会の企画や招集を行う
多くの場合、年度の初めに事業計画や決算報告などを行う総会や、定例会議において日程や話し合う内容を決定し、出席してもらう役員の招集を行うのは自治会長の仕事の1つ。会議中の司会・進行などの役割も担います。
【役割2】地域行事の企画や挨拶
地域で行われる夏祭りや餅つき大会、防災訓練などの行事を企画し、参加するというのも自治会長の仕事。自治会によっては伝統行事や地元の神社などで実施される例祭の運営に協力することもあります。
地域の行事では、開会の際に自治会長が挨拶を行う場面もあります。そのため、事前に挨拶の内容を準備しておくといった業務も出てくるでしょう。
【役割3】自治会への住民の参加を促す
高齢者のケアや災害時の助け合い、地域の治安維持や環境美化などの本来の目的を果たすためにも、できるだけ多くの方に自治会に参加してもらうよう呼びかけていくことも自治会長の仕事となります。
特に若い世代に自治会へと参加してもらうために、加入の自由化やこれまでの行事・会合の見直しなど、加入しやすい環境を整えていくことも業務の1つといえるでしょう。
【役割4】役員メンバーへの情報共有
自治会を今後も存続させていくためには、後継者を育てていく必要もあります。そのため、自分自身が自治会長の経験によって培った知識やほかの地域の自治会長などから得た情報などを、自分の内側に留めておくだけでなく他者に伝えることも大切。定期的に研修会などを行い、役員のメンバーに情報を共有していきましょう。
自治会長に報酬があるって本当?
住民が納得するような正当な金額であることが前提ですが、会則のなかで規約として、自治会長への報酬を認めることは可能です。
自治会長は住民の誰かが務めなければならない役割といえるものの、とはいえ業務に予想以上に時間や手間を取られるために、就任することを嫌がる人もいるでしょう。しかし地域住民が納めた自治会費のなかから、いくらかの報酬を支払うことによって「自治会長になってみよう」と考える人が増えるのであれば、それが結果的に自治会の運営をスムーズに行うための費用として使われたことになります。
もし「自治会長のなり手がいない……」と困っているのであれば、報酬を設定するのも1つの解決方法といえそうです。
自治会長の断り方
仕事や家庭の事情によっては、どうしても自治会長を引き受けることができないケースもあるでしょう。ではどうやって断れば良いのか。以下で方法を2つ紹介していきます。
【断り方1】一時金を払って免除してもらう
「共益費」や「協力金」と呼ばれる一時金を支払うことで、自治会の役員の仕事を免除してもらえる場合があります。単身赴任中や海外出張の予定があるなど、自治会長を担当することができない理由があれば相談してみると良いでしょう。
【断り方2】そのほかの役員や近所の方に代わりを頼む
そのほかの役員や近所の方にお願いして、代わりに自治会長を引き受けてもらうことで、自分の順番を後回しにしてもらえる可能性もあります。仕事や子育て、介護などといったやむを得ない事情がある場合にはお願いしてみてはどうでしょうか。
当たり前のことですが、地域の方との関係性を良好に保つためにも「嫌だから」という理由だけで、自治会長を断るのは避けたほうが良いでしょう。
自治会長は担う役割が多い分やりがいも感じやすい
定例会の企画や招集、地域行事への参加など自治会長が担う役割が想像以上に大きいと、負担に感じる方もいるかもしれません。ただ、その分やりがいを感じる機会も多いですし、自治会によっては、地域住民の合意を得ることで報酬を受け取ることもできます。
仕事や家庭の事情で断る場合でも、一時金を支払うか代わりの人にお願いするなど、今後の関係性を悪化させないような配慮を行うことが大切です。