「自治会連合会」ってどんな組織? 役割と活動内容を解説!
各地域にある自治会のことは「単位自治会」と呼ばれます。該当する地域の住みやすさを目的として活動を行うわけですが、とはいえ、単位自治会だけでは解決が困難な課題もなかにはあるでしょう。
そのため、ほかの自治会の助けを得たり、情報を共有しあったりする目的で単位自治会がまとまった組織が「自治会連合会」です。この記事ではそんな自治会連合会について、活動内容などを紹介していきます。
単位自治会の主な役割とは?
自治会連合会の活動内容に触れる前に、改めて単位自治会の役割をおさらいしておきましょう。
【役割1】万が一の災害時の助けとなる
大規模な災害が起きた直後は、消防や警察などが駆けつけられないケースも多く、自治会が確保する避難場所や情報提供・物資配布が支えになることもあります。
さらに自治会に加入し、顔を覚えてもらう機会を設けていれば「〇〇さんは大丈夫かな?」と、災害時に助けてもらうきっかけにもなるかもしれません。
【役割2】犯罪や事故から地域住民を守る
自治会は空き巣や強盗などの犯罪のほか、交通事故などから地域住民を守る役割もあります。例えば防犯講習や住民パトロールはもちろん、小学校などの連携して登下校時の子どもの見守りを行っているケースもあるでしょう。
自治会の加入者同士で不審者や事故に関する情報を共有し合うことで、事前対策にも役立つのではないでしょうか。
【役割3】地域住民の交流を促す
自治会主催で夏祭りやスポーツなど、交流行事を行うこともあるでしょう。こういった地域住民同士が参加できる行事を通じて、他者との交流を促す役割が自治会にはあります。
また、自治会に加入すると回覧板を利用する機会も増えるため、地域イベントの日程や犯罪・事件などに関する情報を、住民に共有する役割もあるといえます。なお、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴い、メールを使用して回覧板の役割を果たす自治会もあるといいます。このように今後は、時代に合わせた運営方法へと見直す必要性も出てくるでしょう。
自治会連合会の役割とは?
自治会連合会は、単位自治会よりも規模の大きい組織となります。そのため基本的には、各自治会単独での実施が難しい規模のイベントや研修などを主導で実施する役割があるといえるでしょう。とくに市区町村単位で行われる祭りや伝統行事などを協力して行うことになります。
そのほかにも、地域住民の声を各自治体に届けるパイプとしての役割もあります。
自治会連合会の主な活動内容は?
定期的な活動内容は単位自治会と似ており、各自治会長が集まって取り組みを報告する定例会を開催したり、防災訓練の実施方法に関する研修会を行ったりします。各自治会同士が意見を交わす場としても機能しているといえそうです。
さらに各自治会と行政関係者との交流の場を設けることで、住民の声を行政に届ける機会をつくることもあるといいます。
コロナ禍で運営の見直しも進む
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、自治会連合会の運営の見直しも進んでいるといいます。例えば、横浜市保土ケ谷区の常盤台地区連合町内会は、テレビ会議ツール「Zoom」を使って役員会を開催。介護などで会議に行けない人もいるなか、出席者からは自宅にいながら参加できるテレビ会議を評価する声も多かったといいます。
ITツールを使った運営の見直しは、自治会連合会はもちろん各単位自治会でも取り入れていくと良いのではないでしょうか。
自治会連合会は市区町村単位のイベントや研修で機能する
多くの場合、自治会連合会は単位自治会では実施できない規模のイベントや研修会を行う役割があるといえます。また、各自治会同士が連携し合うことで、市全体で住みやすい地域をつくっていくことにもつながるのではないでしょうか。