自治会の入会金が高い!その理由は? トラブルを避ける方法とは?
新しい土地に引っ越しをすると、自治会への加入とともに「入会金」の支払いを求められることがあります。
数百円程度ならそこまで負担は重くないですが、数万円以上となると「なぜそんなに必要なの?」「本当に支払うべき?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
そこで今回は、自治会の入会金が高額になる理由や、金額に納得できないときの対処法などを解説します。
地方を中心に入会金をめぐるトラブルが起きている
自治会に関するトラブルのひとつが「入会金が高すぎる」ケース。都市部以上に地域活動がさかんな地方でよく起きやすいといいます。
自治会には入るつもりだったが、あまりにも高額な入会金を請求されたため、加入を悩む方も。自治会によっては数万円以上かかる話もあるようです。
自治会の入会金には「相場」がない
ここで気になるのが、「いくらくらいなら適正価格なの?」という疑問ですよね。
しかし残念ながら、自治会の入会金については特に明確な水準があるわけではありません。相場価格が存在せず、同じ地域でも組合によって金額が異なります。
そのため入会金ゼロまたは数百円の自治会もあれば、数万円程度かかるところも。「前に住んでいたところでは入会金ゼロだったのに、引っ越すと3万円かかると言われて驚いた」といった可能性もありうるのです。
なぜ自治会が高額な入会金を請求するのか?
では、なぜ高額な入会金が必要となるケースがあるのか。理由は主に2つあります。
【理由1】昔建てた集会所の建設費用を公平に負担するため
高額な入会金でよくあるのが、「昔建てた集会所の建設費を負担してもらうため」という理由。
一般的に「公民館」は市町村が設置するルールです。しかし自治会が独自に所有する「自治公民館」や「集会所」は、会員から集めた資金や、市町村からの補助金を使って建てられています。
建設当時の住民だけで負担すると不公平感が生じるため、新しい住民にも負担してもらうルールにしているというわけです。
【理由2】集会所の改修費として積み立てているから
自治会所有の集会所・自治公民館は、古くなれば自治会の資金で改修・補修を行わなければなりません。高額な入会金には、この改修費用の積立金が含まれている場合もあります。
また、その地域の神社の改修費などについて、自治会が住民から集めているケースもあるようです。
自治会の入会金を断るとどうなる?
あまりに高額な入会金だと、「支払いが厳しい」「金額や用途に納得できない」という方もいますよね。
では入会金の支払いを断り、自治会への加入を拒否するどのような影響が出るのでしょうか。
【影響1】近所付き合いがスムーズにいかない
自治会というのはそもそも任意団体なので、入会するかどうかは個人の自由です。しかし地域によっては「自治会への加入は当たり前」とほぼ強制のようになっており、加入を拒否すると地域でのご近所付き合いに少なからず影響する可能性もあるでしょう。
【影響2】ゴミ捨て場が利用できない
「自治会への加入を拒否したら、ゴミ捨て場を使うなと言われた」というトラブルも耳にします。ゴミ捨て場を利用する目的で、自治会に加入する方もいるでしょう。
自治会管理のゴミ捨て場が利用できない場合、市町村に相談して新たなゴミ捨て場を設置してもらうなどの対応が必要です。
【影響3】自治会所有の施設を利用できない
自治会所有の集会所などがある場合、自治会への加入を拒否するとその施設が利用できない可能性があります。子ども会の行事に参加できない、災害時の避難所として使えないなどの問題が起きるかもしれません。
入会金に納得できなければ話し合いも検討しよう!
どうしても入会金の金額や用途に納得がいかない場合、どうしたら良いのでしょうか。
まずは、金額の根拠について詳しく説明してもらったり、自分の意見を正直に伝えたりと、話し合うことが大切かもしれません。
どうしても入会金を断れなくて困った場合、市町村や不動産会社などに相談するのも一つの方法です。
マンション購入前に自治会の情報をチェック
また賃貸の場合は引っ越すこともできますが、マンションを購入するとなるとその地域と長い付き合いになります。マンションを探している段階で、その地域の自治会の入会金・年会費について不動産会社から情報を入手しておきましょう。
もし自治会の入会金が10万円以上など高額な場合、その費用を見込んでマンション購入の資金計画を立てる必要がありそうです。
入会金でトラブルにならないよう事前の対策を!
自治会の入会金には相場がなく、数万円~数十万円の支払いを求められるという思ってもみない高額な請求に戸惑う可能性もあります。しかし入会金の支払いを断ると、自治会所有の施設やゴミ捨て場が使えないなどの問題が生じることもあるでしょう。
その地域に住み始めてからでは遅いので、マンションを購入するときには、不動産会社から自治会の情報を入手しておくと安心ですね。