自治会に加入するメリットって本当にあるの?
基本的には防災訓練や清掃活動、町内のお祭りなど、地域の住みやすさを目的とした活動を実施する自治会。行政や警察と連携し、環境整備や治安維持に努める役割もあります。
ただ、活動内容が多岐にわたるため「正直、時間を取られるのは嫌だな……」と思う方も中にはいるでしょう。
前提として自治会は任意団体のため、加入への強制力はありません。つまり、本来は加入するかどうか、自由に決めることが可能です。そのためこの記事で紹介していくメリットを踏まえたうえで、加入を検討してみましょう。
押さえておきたい自治会加入のメリット
近年では自治会不要論も増えているといいますが、とはいえ加入するメリットがあるのも確か。ここでは自治会に加入する利点について、いくつかピックアップしてみました。
【メリット1】幅広い世代と交流の機会が生まれる
夏祭りや防災訓練など、多くの自治会では交流行事を行っています。そのため、行事への参加を通じて幅広い世代の地域住民とのつながりが持てるでしょう。
自分の周りにはどのような人たちが住んでいるのかを確認できる意味でも、安心できますよね。
【メリット2】地域の要望を行政に伝えやすくなる
自治会は行政とつながりがあることも多く、「車の通りが多いので歩道を作ってほしい」「見通しの悪い交差点にミラーを設置してほしい」といった要望も伝わりやすくなる側面もあるでしょう。
自分1人では実現しないことも、自治会全体での要望となると、自治体も動いてくれる可能性があります。
【メリット3】自治会が管理するゴミ捨て場を利用できる
自治会でゴミ捨て場を管理しており、掃除などを当番制で行っていることもあります。こういったケースでは、自治会への加入を条件にゴミ捨て場を利用できるようになることもあるでしょう。
自治会に加入していない場合は、自治体と交渉してゴミを自宅前に取りに来てもらうなど、何かと面倒になるかもしれません。
【メリット4】回覧板を通じて地域情報を入手できる
自治会に加入すると回覧板が回ってくることになるため、道路工事や地域で起こった事件、イベントの日程に関する情報なども得やすくなるはずです。ちなみに最近では、メール配信やタブレットPCを用いた回覧板を導入している自治会もあるといいます。
【メリット5】防犯対策になる
空き巣や強盗などの犯罪対策としても自治会が機能しており、例えば地域内で犯罪被害に遭わないよう、防犯講習や住民パトロールを行っているケースもあります。
また、自治会の加入者同士で不審者の目撃情報などを共有し合うことで、警戒を強めるきっかけにもなりそうですね。
【メリット6 】万が一の災害時に助け合える
大規模な災害が起きた直後は、消防や警察の支援がすぐには行き届かないこともあり、自治会が行う防災備品の準備や配給が支えとなることもあります。そのため自治会に加入していないと、備品や配給が受け取れないこともあるでしょう。
さらに自治会への加入を通じて顔見知りの住民が増えていれば、災害時の助け合いもスムーズにいくのではないでしょうか。
例えば、2011年の東日本大震災のときに自治会が機能した例として、千葉県浦安市の「海風の街自治会」があります。同自治会では日頃から安否確認や防災訓練に力を入れていたこともあり、速やかに災害対策本部を立ち上げ、住民の安否やエレベーター内の閉じ込めの有無について迅速な確認を実施。これまで積み立てていた災害対策準備金を使って、飲料水や仮設トイレの提供もすぐに行うことができたといいます。
メリットだけでなくデメリットも踏まえて加入を検討しよう!
自治会は任意団体のため、加入も脱退も自由です。そのため今回紹介したメリットはもちろん、会費が発生したり行事や会議に出席することで時間が潰れたりといったデメリットも考慮したうえで、加入を検討してみてはどうでしょうか。