民泊でよくあるトラブル事例は? 対処法も解説!
民泊の運営では、トラブルへの事前対策が重要になります。そのためにもまずはルールづくりが必要で、ゲストとコミュニケーションを取りながら、認識してもらえるように伝えなければなりません。
また、外国人のゲストも少なくないため、必要に応じて何カ国語かでのルール作成も求められます。備品の破損・持ち帰りなどのトラブルに対しては、罰則を決めておくのも有効でしょう。
今回はこうした民泊で起きやすいトラブル例をもとに、その対処法を紹介していきたいと思います。
民泊で起きやすいトラブル例
民泊のルールをつくるにも、よくあるトラブルを押さえておかなければなりませんので、以降でまとめてみました。
【トラブル1】近隣住民との騒音トラブル
民泊に使用されるマンションでは、必ずしも騒音対策が施されているとは限りません。そのため、ホテルなどの宿泊施設とは違い騒音が響きやすいことも多く、近隣住民とトラブルになることもあります。特にゲストが深夜に騒ぐと、トラブルにつながりやすいといえるでしょう。
うるさいと感じる感覚は人それぞれで、外国人と日本人でも違います。とはいえ、ある程度共通のルールは決めておかなければ継続的に騒音問題が続く原因となり、民泊運営の可否に関わる可能性もあります。
対策としては事前にゲストに注意を喚起するのも良いのですが、音を感知するアラートセンサーを導入するのも有効です。部屋内の音の大きさが事前に設定した値を超えると自動でアラームが鳴り、注意喚起を行ってくれます。
【トラブル2】備品の破損・持ち帰り
照明器具や食器類を壊されたり、タオルや未使用の紙コップのストックなどを持ち帰られたりすることも珍しくありません。問題が発生するたびに修理や補充をしていたら、出費がかさむ一方です。
対策としては、まず必要最低限の備品しか置かないこと。あるいは、民泊仲介サイト「Airbnb」が独自に用意しているゲストに対して保証金を求める制度を利用する方法もあるでしょう。
さらに事前に、罰則を設けるのも有効です。紙に書いた罰則ルールをゲストに手渡すだけでなく、目につく位置に貼っておきましょう。
【トラブル3】禁煙と伝えたのに喫煙される
においや火災のリスク対策として、禁煙にしているにもかかわらず、ルールが守られないケースもあります。自分で処理することなく、吸い殻をウエットティッシュに包んで、部屋のゴミ箱に捨てられることなどもあるようです。
ゲストが喫煙後に十分な換気をしたとしても、民泊を提供する側のホストが非喫煙者の場合、煙草のにおいに気づくこともあるでしょう。また部屋以外のベランダや庭といった敷地内での喫煙は許されると、勝手に解釈されることもあるといいます。
隠れてたばこを吸われるくらいなら、喫煙場所を指定するのも1つの方法かもしれません。部屋で黙って吸われるよりも、においや火災のリスク対策になるでしょう。
なお消防庁の「民泊における防火安全対策」でも、喫煙ルールの例があげられているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
【トラブル4】ゴミ出しのルールを守らない
住人でもそうですが、ゴミの分別がきちんとできないゲストも結構います。特に、細かい分別のルールにあまり馴染みのない海外の人に多いといえるでしょう。
Airbnbなどでは予約済みのゲストに対して、ゴミの分別方法などの説明は行っていません。そのため、ホストはゴミの分別方法やゴミ出しの場所などが誰でもわかるように、伝え方を工夫することが求められます。
例えば、ゴミの分別に関する張り紙を必要に応じて何カ国語かで作成して貼ったり、分別用に色の異なる複数のゴミ箱を置いたりすると良いでしょう。
民泊トラブルを未然に防ぐ対処法とは?
ここではトラブルを未然に防ぐために知っておきたい4つのトラブル事例と、その対処法について説明していきます。
【対処法1】口頭でルールを伝える
紙を渡して「ルールを事前に見ておいてください」だけでは不十分です。そのため、ゲストとコミュニケーションを取りながら、ルールをホストの口から説明するやり方が望ましいといえます。
また民泊を利用するのは外国人も多いため、日本人なら当たり前に知っている常識でも、外国人は知らないこともあります。あまり細かくルールを設定しても逆に見てもらえない可能性がありますが、本当に守って欲しいルールについては何カ国語かにわけて、いつでも見れる位置に貼っておきましょう。
【対処法2】罰則も事前に決めておく
ルールが守られなかったときの罰則も、事前に決めておきましょう。例えば、騒いで苦情がきたり禁煙にもかかわらず喫煙したりした場合は、どのような罰則があるのかを簡潔に伝えておくと安心です。
とはいえルールを一方的に押しつけようとすると、逆に反発する可能性もあります。そのため、あくまでもゲストとコミュニケーションを取りながら関係性を良好に保ったうえで、ルールを伝えるようにしましょう。
【対処法3】必要に応じて何か国語かでルールを作成する
すでに触れていますが、忘れてはならないのは、ゲストは日本人ばかりではないということ。海外の人のほうが多い民泊施設も珍しくないでしょう。そのため、ルールを作成する場合、日本語だけでなく必要に応じて何カ国語かで作成しておくことが重要になってきます。
【対処法4】損害が発生したら仲介サイトに補償金を申請する
備品の破損や持ち帰りなどの損害が起こった場合、頼りになるのがAirbnbなどの保証金制度です。
まず、ゲストに損害の見積もりと請求書を提出してください。支払いを拒否された場合は、仲介サイトに証拠写真と見積もりを送り、保証金を払ってもらうための申請を行います。証拠写真と見積もりが揃っていれば、保証金が支払われるケースが多いといえます。
ルールづくりでトラブルへの事前対策を
外国人のゲストも多い民泊では文化の違いなどもあるため、予期せぬトラブルも起こりやすいといえます。そのため事前にルールを作成しておき、ゲストと共有するのがトラブル予防になるでしょう。
とはいえ、一方的に押しつけるのではなく、あくまでもゲストと良好なコミュニケーションを取っておくことが大切になりそうですね。
もし備品の破損や持ち帰りなどのトラブルが起こった場合は、Airbnbなどの仲介サイトの保証金制度の利用も検討しましょう。