暮らしの悩み

マンションの室内が暑い!根本的な原因と対策を解説

2023.08.30
マンションの室内が暑い!根本的な原因と対策を解説

連日猛暑日となるのも珍しくない、厳しい暑さが続く日本の夏。この季節は屋外だけではなく室内での暑さ対策も重要になります。

「マンションは戸建よりも暑くなりやすい」と言われることも。そこで今回は、室内が暑くなってしまう原因や対策方法について解説していきます。

室内での暑さ対策は必須

最も熱中症が多く発生する場所は家の中

室内にいる間も、熱中症にかからないよう暑さ対策は必須です。

熱中症というと、屋外でなるものというイメージがある人もいるかもしれません。しかし、実は熱中症の発生場所で最も多いのは家の中。

東京消防庁の発表では、2022年に管内で熱中症で搬送された人のうち41.3%の人が、居住場所からの通報でした。

熱中症にならなくても、室内の暑さを放置しておくと睡眠の質の低下や「夏バテ」などの体調不良を引き起こしかねません。水分や塩分の補給以外にも、室温そのものへの対策が必要といえるでしょう。

そもそも何故、マンションは暑くなるのか

【1】熱がこもりやすい

夏場は昼に蓄えられた熱が夜になっても下がらないことが多い

マンションに熱がこもりやすい1番の原因は構造にあります。

マンションは鉄筋コンクリート構造。コンクリートには「熱が冷めにくい」性質があるため、昼間に日光によって暖まると、夜になってもなかなか温度が下がりにくく、室内も熱がこもりやすいのです。

【2】住戸の位置

住戸の位置が室内の気温を左右していることもあります。

例えば、最上階は屋上の熱が直接室内に伝わるため、下の階よりも暑くなりやすいです。

また、角住戸も他の住戸より外と接している面が多いため、外の気温の影響を受けやすくなります。

これらの住戸は、とくに日差し対策をしっかり行い、部屋に熱がこもらないようにするべきです。

マンションが暑いときの対策

【1】エアコンを使用する

夏場はエアコンの使用が必須

気象庁によると2022年の7月の最高気温は31.7℃、8月の最高気温は32.0℃です。エアコンなしで過ごすのはあまり現実的とは言えないでしょう。室温の調整のために、エアコンを使用していきたいものです。

エアコンは室温を下げるだけではなく、湿度の上昇を防ぐのにも効果を発揮します。時間帯や階数などの場所に関係なく、室温25〜28度、湿度40〜60%の状態を維持できているのが望ましいでしょう。

また、マンションの断熱性能によりますが、夏場にエアコンを常時運転させれば、室温が安定し、湿度の過剰な上昇を防止ぐ効果にも期待できます。ただし、気密性・断熱性の低い家においては、エアコンを都度使用するよりも電気代が高額になってしまう可能性もあるので気をつけたいところです。

【2】室内を一気に換気する

2つ目は、サーキュレーターや扇風機、換気扇を使った換気です。帰宅直後など、暑いと感じたときはすぐにエアコンを使いたくなるもの。しかし、効果的にエアコンを使うためにも、まずは室内の窓をすべて開けてサーキュレーターや扇風機を稼働させ、こもった熱気を排出しましょう。

とくに、サーキュレーターは本体の後方から取り込んだ空気を前方に向けて送るため、窓の外に向けて稼働させると室内の熱気を効率良く外に排出できます。熱気を屋外に出す用途では、扇風機よりもサーキュレーターのほうが適しているといえるでしょう。

室内に窓が1つしかないような場合でも、窓を開けて換気扇を作動させれば、空気の流れが生まれて換気しやすくなります。空気の流れを作るために、浴室やキッチンなどの換気扇も活用しましょう。

リビングから離れたところにある換気扇ではあまり効果がないように思えますが、室内の空気を換気できることに変わりはありません。

また、エアコンを稼働させている間も、サーキュレーターや扇風機を併用したほうが、室内の温度差を軽減できるほか電気代を抑える効果も期待できます。

【3】日光を遮断する

カーテンで日光を遮るのも暑さ対策に効果あり

3つ目にできる暑さ対策として、窓から入ってくる日光を遮るという方法があります。

最も手軽なのが、遮光カーテンを使って日光を室内に入れないようにすることです。冷房をかけている間は閉めっぱなしにしておくほうがより効果的ですが、出かけるときに閉めておくだけでも室温が上がりにくくなります。

また、遮熱・断熱フィルムの貼り付けも、工事をせずにできるので比較的手軽な方法と言えるでしょう。ただし、網入りガラスや二重窓ガラスへの貼り付けは、メーカーが保証していない場合が多いため注意が必要です。

【4】ベランダの照り返しを防ぐ

ベランダからの直射日光の照り返しが、室温上昇の原因になっていることもあります。

効果的な対策として、ベランダ側の窓の上部をサンシェードで覆うことが挙げられます。カーテンとは異なり完全に日差しをカットするわけではないため、部屋が暗くなりすぎることもない点がメリットです。

ほかには、ベランダの壁面や設置したネットなどを植物で覆ったグリーンカーテンを作ったり、観葉植物を育てたりする方法もあります。グリーンカーテンの場合はゴーヤやアサガオなどのつる植物、観葉植物ならハーブや常緑多年草などを育てるのが一般的です。緑には涼しげな印象があるため、見た目からも効果を得られるかもしれません。

ただし、ベランダには避難路としての役割があります。そのため、通路を塞ぐような大きさの植物を植えることは、規約で禁止されていることがほとんど。もしものときのためにも、ベランダを移動しづらくなるような配置は避けましょう。

複数の対策をとって、暑さを乗り切ろう

室内の暑さは熱中症をはじめとする健康被害につながりかねないため、しっかり対策する必要があります。

マンションは構造上熱がこもりやすいうえ、最上階や角部屋に住んでいる場合は他の部屋よりも温度が上昇しやすいため、換気や遮熱など複数の対策を用意しておきましょう。

何より、部屋が暑いと感じたときは我慢せず、冷房やサーキュレーターを上手く併用しながら快適な温度を保つようにしてくださいね。

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