連載:ついにやって来た!大規模修繕

大規模修繕にかかる期間は? 期間が延長する原因って?

2021.11.11
大規模修繕にかかる期間は?  期間が延長する原因って?

マンション管理組合にとっての一大イベントである大規模修繕。滞りなく進めていくためには、しっかりと準備期間を設けて、必要事項へ対応していくことが重要です。今回の記事では、一般的な大規模修繕にかかる期間と、工期が延長となる場合について紹介します。

大規模修繕には準備を含めて2〜5年の期間がかかる

大規模修繕には年単位の時間がかかる

マンションの規模によって異なりますが、大規模修繕は準備の開始から、実際の工事完了までに、トータルでおよそ2〜5年の期間が必要とされています。

一般的には、マンションの住戸数が多ければ多いほど、修繕の規模が大きくなるため、長い期間が必要です。

また、築年数が長いマンションであるほど、修繕が必要となる箇所は増えていきます。既に大規模修繕を経験している人は、前回の大規模修繕よりも全体で掛かる期間が長くなることに注意しておきましょう。

着工までの準備期間は意外と長い

実際の工事を始める前に決めておくことはたくさんある

一般的に、大規模修繕の計画から着工までには、1〜2年の準備期間がかかると言われています。着工までに必要な準備項目には、以下の6つがあります。

1. 修繕委員会の発足
2. 建物診断
3. 資金計画の立案
4. 施工会社の選定
5. 総会での決議
6. 工事説明会

並べてみると、それほど時間がかかるようには感じられないかもしれません。しかし、実際には各項目ごとに、準備や意見交換などが必要となり、長い期間が必要です。

例えば、建物診断では、業者への依頼から始まり、実際の診断作業や、外観や共有部分の調査では判明しづらい不具合をみつけることに役立つ居住者アンケートなど、実施するべきことは多くあり、期間は長くかかります。

どんなに遅くても、大規模修繕工事を開始する予定から逆算して、1年前には準備を開始しなければ間に合わなくなるということを覚えておきましょう。

実際の工事にかかる期間はマンションの規模によって異なる

規模が大きいマンションほど工事期間は長くかかる

工事に必要な期間は、マンションの規模によって大きく異なります。戸数を目安に分類されるマンションの規模から、お住まいの物件のおおよその工事期間を確認しておきましょう。

小規模マンションの工事期間は3〜4ヶ月

マンション全体で50戸未満であれば小規模マンションとされています。小規模マンションであれば、階数が少なく、共有部分の範囲も比較的小さいため、必要な工事期間の目安は3〜4ヵ月程度です。

中規模マンションなら半年かかることも

50戸以上100戸未満の、一般的に中規模マンションと呼ばれるマンションの場合は、約4~6ヵ月が工事期間の目安です。小規模マンションよりも階数や敷地が広くなるため、足場を組む作業だけでも、より長い期間が必要となります。

大規模マンションなら工事が1年以上掛かる場合も

100戸以上の戸数を持つ、いわゆる大規模マンションとなれば、工事期間の目安は最短で半年、長く掛かかると1年以上を要する場合もあります。

超高層タワーマンションや、敷地内公園のような大がかりな設備を持つ大型マンションであれば、全体の修繕工事が完了するまでに約2年かかる場合も考えられます。

修繕工事の工期が延びる!? その理由は?

長い期間を要する大規模修繕ですが、場合によってはさらに工期が延びてしまうことがあります。

工期が延長となる原因のひとつに、管理組合が途中で工事内容の変更や「設備のグレードを上げたい」といった要望を出してしまうというケースがみられます。

また、事前の診断では気がつかなかった劣化箇所が、工事を進めることで発覚するという場合もあります。

追加の作業が安全性に関わるものであれば、多少の延長も必要なものとして考えるべきでしょう。しかし、安全に関連するものでない場合には、当初の予定通りに大規模修繕を進めることを優先する方が良い場合もあります。

また、天候の悪い日が続くことで、作業を進めることができず、スケジュールに遅れが出てしまうこともあります。残念ながら天候に対しては、雨の多い時期を避けるなどの手段はあっても、確実に有効となる対処方法はありません。

ただでさえ長く続く大規模修繕工事に、ストレスを感じる人は多いもの。万が一、工事期間が延長されれば、その様な住民の不満はさらに高まっていくでしょう。

予定通りに工事が進まない場合には、どれぐらいの遅延が見込まれるかを施工業者と確認し、速やかに住民と共有することを心掛けましょう。

以上、今回は大規模修繕に必要な期間について解説しました。

大規模修繕は実際の工事期間だけではなく、準備段階においても長い期間が必要となります。スムーズに対応できるように、次回の大規模修繕の予定から逆算して、準備の開始が必要となる時期を管理組合で共有するようにしておきましょう。

イラスト:平松 慶

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この連載について

【連載】ついにやって来た!大規模修繕

約12年に一度の周期で訪れるマンションの大規模修繕。住まう人々が安心して暮らすため、また、建物としての価値を維持するために、とても大切なイベントです。とはいえ、修繕工事などと言われてもピンとこない方がほとんどでしょう。この連載では、そのような方に向けて、修繕工事に向けた準備の進め方の一例を順を追ってレクチャー!みんなが納得できる工事となるように、しっかりと準備を整えましょう!

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